2016年6月19日

名古屋戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

「今日は相手の高さとスピードの対策を考え、システムを変更して臨んだ」と下平監督。増嶋、鎌田、中谷とセンターバック3人による3バック、さらに守備時にはサイドバックの輪湖&湯澤選手も最終ラインに加わる5バックのような形でゲームに入りました。ここ2試合で5失点、まずはしっかり守備を固めて失点を防ごうという戦いでした。

160619_SP.jpg

名古屋のサイドバック、右の矢野選手、左の安田選手の攻撃参加に対し、レイソルの中盤3枚が懸命にスライドしてマークに付きますが、攻撃の起点を作られ、「ボールの取りどころが難しかった(鎌田選手)」という苦しい立ち上がりを強いられました。早々に通常の4バック、4-4-2に戻す決断。最終ラインの枚数は1枚減りましたが、199cmの大型FWシモビッチ選手へのハイボール攻勢にも、増嶋選手や中谷選手が果敢に競り、またセカンドボールへの集散にも注意し、徐々にニュートラルな状況に押し返していきました。

しかし後半8分、レイソルの右サイドを突破されてのクロス。警戒していた永井選手のスピード、シモビッチ選手の高さにやられ、先制点を許してしまいました。「うまく守れていたけど、ワンチャンスをものにされた」と悔しがった増嶋選手でしたが、「そこでもう一度みんなで声を出して、まとまってもう一回いこうと」と切り替えて反撃に出ます。

160619_koba.jpg

システム変更により、途中から右サイドハーフの位置に入っていた湯澤選手。相手の永井選手の警戒を続けながら、持ち味の攻撃参加。彼らしい迫力ある突進、思い切りよいプレーでこの日は両チーム最多の4本ものシュートを放ち、チームに勢いをもたらします。そして迎えた23分、レイソルに同点ゴールが生まれます。

160619_yuza.jpg

右サイドからスローインからディエゴ選手の果敢な仕掛け、折り返しが起点でした。カットされたボールに湯澤選手がすばやくアタック、相手クリアを鎌田選手がカットして二次攻撃へ。小林選手から最後は中央で茨田選手がシュート態勢。一度は失いかけたボールのバウンドに合わせ、見事な左足のループ気味のミドルシュート。それまで再三の好守を見せていたGK楢崎選手の頭上を鮮やかに越してのファインゴールでした。シュートまでの形は決して美しい崩しではありませんでしたが、球際のファイトを続け、泥臭く引き寄せた同点ゴールでした。

さあもう1点。攻勢を強めたレイソルは、反撃の一矢となった中川選手に続き、伊東選手、エデルソン選手を投入し、逆転を狙いますが、名古屋も応戦。カウンターや高さを生かしたセットプレー、終了間際は4本ぐらいあったでしょうか。これをGK中村選手ら懸命に跳ね返し、1-1のドロー。なんとか勝ち点1を手にしましたが、チャンスもあっただけに「痛い勝ち点2を落としたというゲームに終わってしまった」と監督は悔しい表情で会見を終えました。

160619_gameset.jpg

日中は33度近くまで上がった名古屋まで駆けつけてくださったサポーターのみなさんからは必死に闘った選手たちへの拍手もありましたが、やはり自分たちの目標であるACL出場獲得へむけて、勝利や勝ち点3を強く求める声や檄が飛んでいました。

選手たちも同様に悔し気な表情、コメントが続きました。
湯澤選手「シュートの精度は自分の課題。一週間や二週間で良くなるものではないけれど、積み上げていくことで今日の様な悔しい試合を勝ち点3につなげたい。自分の技術向上でチームが勝てるようになれば嬉しいし、今日の様な試合もなくせると思うので、そこはしっかり練習をしていきたい」

増嶋選手「今日の試合は勝たなくちゃいけない内容だった。後ろは上手く守れていたけれど、ボールを奪ったあとの攻め方はもっと練習しないといけない。全然歯が立たなかったわけではなかっただけに今日は勝たないといけない試合だった」

茨田選手「ゴールを決めたことに関してはすごく嬉しかった。ただあの勢いでもう1点、2点と取って、チームが勝つことが一番の喜びだと思うし、そこに向かってみんなでやっている。ここ数試合、勝ちがないし、リーグ戦2連敗しているなかでみんなが求めていたのは勝ちで、勝ち点3が欲しかった。そのなかで1点追いついての引き分けだけど、自分達のなかでは取りこぼしたという気持ち。しっかり切り替えて次は勝ち点3を取りにいきたい」

160619_bara.jpg

ここから1stステージは、次週のホーム湘南戦で終了ですが、7月からはすぐに2ndステージへ。さらに暑くなる過酷な時期を勝ち抜く戦術、技術、そして体力。より高いレベルへ成長していかなければなりません。次こそ勝利を!