柏からリオへ
担当:大重正人
今日の14時、選手やファン・サポーターのみなさんが固唾を呑んで見守る出来事がありました。8月に開催されるリオ五輪の日本代表メンバーの発表です。レイソルからは、GK中村航輔選手が18人のメンバー入り。そしてDF中谷進之介選手が、バックアップメンバーの4人の一人に選ばれました。
中村選手はここ数年相次いだ不運の故障を乗り越え、Jリーグでも出場を重ね、リオ五輪チームへの選出が有力視されていました。「手倉森監督も言っていた、託す側と託される側の『託される側』になった。オリンピックは出たかった大会ですし、選ばれた選手、選ばれなかった選手もみんなが出たかった大会なので、その人たちの分までではないですが、責任を持って戦います。大会では、まずは一つずつ勝っていって、最終的な目標はメダルを獲ること。自分自身もその目標に向かっていきたいです」。
表情は一貫して引き締まったままで、うれしさや喜びを見せるようなシーンはありませんでした。自分はリオに行く!ということを当たり前としてこの数年を戦ってきたでしょうし、行くことだけが目的でなく、五輪で勝つこと、メダルを獲ること、自分が試合に出て勝利に導くことが、自分に課した使命であり責任でしょう。7月17日の東京戦を終えると、五輪チームに合流。私たちサポーターからすれば、正守護神としてブラジルのピッチに立ってほしい。その戦いに航輔は挑んでいきます。
中谷選手は「自分はリオに行く」とずっと公言してきました。1996年3月24日生まれのシン。年齢で言えば、今年23歳を迎える最年長世代からは2つ下の世代で現在20歳。18+4人のメンバーでは2番目に若い選手です。生まれた年の不遇を、周りにいる私たちがつい言ってしまいそうになります。このチームには3人の有力なセンターバックがいて、なかなかメンバー入りのチャンスすら巡ってきませんでしたが、それでも今年はレイソルでポジションをつかみ、目を見張る成長。先日の南アフリカ戦でも90分フル出場を果たし、手倉森監督を悩ませる位置にまで上りつめました。しかし念願にはほんの少しだけ、届くことができませんでした。
「悔しいです。ただバックアップメンバーに選ばれたからには、チームのためにやらないといけないと思いますし、自分の中で切り替えているので、チームのためにやるべきことをしっかりやりたい。自分は準備をし続けるしかないと思うので、常に良い状態でプレーできるようにしたいです」と大変多くのメディアに囲まれたなかでも、シンらしくきっぱりはっきりと前を向いて言い切りました。
ほかにも、このチームには、アジア最終予選での中心だった山中選手をはじめ、秋野選手、伊東選手、湯澤選手、中山選手と多くの選手に関わりがありました。下平監督は「前に対象となる選手たちに話したことがあるのですが、そこは通過点なので、オリンピックメンバーに入れなかったとしてもサッカー人生が終わるわけじゃないし、そのあと逆転する選手もいる。五輪代表に入れなくても、フル代表に行った選手もいるから」。改めて監督の言葉が彼らにも重く届いているのではないでしょうか。
中谷選手は、7月いっぱいは日本に残り、Jリーグにも出場が可能。8月1日から13日までブラジルのチームに帯同。声がかかったときに最高のパフォーマンスが発揮できるよう、肉体と精神の準備を整えていきます。
あすは2ndステージの開幕戦、ホームでの新潟戦です。「今年3戦して、引き分け、負け。明日はホームだし、絶対に負けられない。そして相手云々ではなく、自分たちの目標であるACL出場権を狙っていくには、ステージ優勝か年間上位3位以内。まずはスタートダッシュが必要」と下平監督の言葉は熱を帯びます。クリスティアーノ選手の移籍登録も無事に完了しました。いきなりの起用があるのかどうか、明日のキックオフ2時間前のメンバー発表を楽しみにしてください!
スタジアムに参戦してくださるサポーターのみなさん。明日はヨネックスデー!ヨネックスの黄色いレプリカ、ウェアを着て、先着5000名配布の「柏から世界へ」バッジをつけて応援ください。選手たちがPR協力した「YONEXポーズ」でぜひ写真をアップしてみてください。ツイッターやインスタグラムに #J撮り #YONEXポーズ #柏から世界へ とハッシュタグをつけて、この2ndステージ開幕戦を最高に熱く盛り上げましょう!そして勝利で最高のスタートを切りましょう!
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