新潟戦
担当:大重正人
2ndステージの開幕戦、1点を守り切っての完封勝利。昨日下平監督は「あらためて、自分たちの目標はACLの出場権を獲得すること。そのためにはこの2ndステージを獲らなければいけない。7月は一気に6試合あるし、やっぱりここでのスタートダッシュが大事になる」と意気込みと目論見を話していました。
「90分通して攻守に厳しいゲームになった。時間帯によっては新潟に主導権を握られたり、中盤から鋭い縦パスを打ち込まれて苦しい時間帯があったり、セットプレーでも苦しい時間帯もあったが、本当に選手たちが高い集中力でプレーして無失点に抑えてくれた。
内容的にはやりたかったこと、描いていたプランとはちょっと違っていたが、2ndステージをスタートダッシュしていくというところでは結果が大事だった。最後は普段はやらない5バックにして、増嶋を入れて守りきることを選んだ。失点してはいけない、ホームで勝たなくてはいけないという選択をした。そこで若いGKとセンターバックに、ベテランの選手が加わって、最後までゼロで抑えてくれた」。リーグ戦では5月の福岡戦以来、5試合ぶりの勝利。2試合足踏みしていたJ1ホーム通算150勝もついに達成しました。
今日も試合前から心強い応援が響いていました。「ヨネックスサンクスデー」、レイソル近年のタイトルの歴史、「柏から世界へ」はYONEXとともに。長年サポートをいただくYONEXの林田社長にも大きな感謝とコールが贈られました。
そして待ちに待ったクリスティアーノ選手の復帰戦。柏熱地帯からは「ACL!ACL!」と改めての連呼を受け、そして半年ぶりにクリスの軽快な応援歌が日立台に響きました。
ひざまづいて神に祈るいつもの儀礼、背番号こそ37に変わりましたが、キックオフから全開でのダッシュ、強烈なキック、競り合いの激しさ、ハイボールのターゲット、球際でのファイト。前半15分、新潟のゴールを襲った直接フリーキック。すべてクリスはクリスのままでした。
両者ともに厳しい暑さのなか、限界のまで走りあって拮抗していた展開。セットプレーからクリスの大きなキック、中山選手のヘディングがゴール前の混戦に放たれ、相手の足に当たってのゴール。形はもちろんベストではありませんでしたが、何よりも大きく貴重な1点でした。
「自分の家のような感覚で終始プレーすることができた。チームの目標が今日の試合を勝利で終えることだったので、その通りにゲームが終わって良かった。個人的にも非常に良いゲームの入り方ができたと思う。柏に帰ってくるという決断を下したのは、柏にいることで幸せを感じながらプレーすることができると思ったから。今日は幸せと自信を持ってプレーができた。今日はCKもFKも良い形で決まっていた。その流れのなかで相手のミスもあって得点につながるプレーができたのは嬉しいけれど、チームの勝利が一番なので勝ててよかった」
「柏から世界へ」の仕切り直し、再挑戦の第一歩。1-0の辛勝ではありましたが、4月上旬のマリノス戦やFC東京戦に似たような気迫や勝利への執念が選手たちから発せられていました。リオ五輪本メンバーに一歩足らなかった中谷選手は「正直色々な思いがあって、試合前はその悔しさを試合にぶつけようと思っていた。ここ何試合サポーターからACLのコールをしてもらっていて、自分達も気合が入っていたなかで、勝てて良かった。サポーターの皆さんには感謝しているし、みんなでACLを目指せるように頑張りたい」。リオへの思いをACLへ。気迫のこもったプレーで完封勝利に貢献しました。
この日キャプテンマークを託された秋野選手。東京戦の大谷選手とまったく同じように全身で喜びを表現しました。「キャプテンマークを巻いて自分も気が引き締まり、責任感が増した。普段以上に自分が試合をコントロールしようという気になれた。勝てて本当に良かった」。この一勝をまた次の一勝へ。来週は9日土曜日、埼スタで浦和レッズ戦です。赤く染まるスタジアムの一角で、黄色く輝く太陽のように、多くのサポーターのみなさんの参戦をよろしくお願いいたします。