マリノス戦
担当:大重正人
試合を通して、どこか勢いがつかないというか、火がついて爆発するようなシーンが続かないままに90分が終わってしまった。そんな悔いの残る試合になってしまいました。
オウンゴールで先制を許し、セットプレーで追いついて、1-1。主力としての実質1年目を戦う中山雄太選手。これまで若さを感じさせず、ミスも少なく、落ち着いたプレーを続けてきましたが、ここまではっきりとした形で失点となったのは初めてに近かったように思います。「決して難しいボールではなかったですが、後ろにいたカイケのことを少し気にしすぎてしまいました。ただ、やってしまったものを取り返す気持ちに切り替えた。ゴールを取れたことは良かった」。
ここから、このスコアの時間帯をキープできていれば、日立台の大きな後押しを受けて、もう1点勝ち越せたのではと心から思うのですが、同点ゴールから6分で勝ち越し点を献上。「あそこさえ乗り切ればうちのペースになったと思うし、そこでやられてしまうのが未熟な部分(栗澤選手)」。
増嶋選手の言葉もこの試合を表しているように思います。
「あまりやられている感じがしないなかで、オウンゴール。追いかけないといけない形になって、リスクを負わないといけなくなって、徐々にカウンターでやられた。その後に追いついたけれど、またセットプレーでやられて、守備面でやられている感じがしなかっただけに痛い敗戦。雄太が追いついてくれて、いけるかなって思っていた時にセットプレーでの失点はもったいなかった。前半もそうだけど崩されている感じはしなくて、上手く守れていただけに悔しい。流れのなかでやられたわけでなく、力負けした感じもない。もやもやの残る終わり方だった」
だからこそ悔しさが募るし、選手たちは自分たちの未熟さを痛感しているでしょう。マリノスは非常にフィジカルが強く、タフに戦い、しっかりと決定機をものにしました。逆にレイソルはこういう試合こそ、内容よりも結果で、勝ち点3を死ぬ気で奪い取らなければいけない試合でした。1万2000人を超えるサポーターにご来場いただき、今日も試合前からすばらしい後押しの雰囲気を作っていただいただけに、次こそ、その心に響くようなプレーや熱い興奮、何かを感じてスタジアムを後にしていただくような試合を見せなければいけません。