2016年11月 3日

福岡戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

リーグ戦の今季34試合目、最終戦は4-0、アウェイ福岡でアビスパを破り、勝利で締め括ることができました。ここ2試合、鳥栖と大宮に対して先手をとられて不本意な試合が続いていただけに、大量得点&完封勝利と会心の試合を見せることができました。

161103_aisatu.jpg

アビスパは鳥栖のようにロングボールを多用し、そこにラッシュを懸けてくるような戦いでしたが、鳥栖戦のように二の足を踏むことなく、中谷選手、増嶋選手、鎌田選手とセンターバックタイプの選手がしっかり競りかけ、セカンドボールの争いにも、大谷&小林のボランチコンビを中心に、球際激しく、相手を上回るファイトを繰り広げ、ペースを握りました。下平監督も「ウェリントン選手へのロングボール、そのあとのセカンドボールへの対応という、我々が課題としてやらなければいけなかったところをしっかり選手たちが理解し、取り組んでくれた」と評価する戦いぶりでした。

161103_TJ.jpg

先制点は前半7分、最初の決定機をしっかりとものにしました。右サイドを起点にパスをつなぎ、増嶋選手からのくさびがスイッチに。「J(伊東)が相手を1人2人と引き付けてくれるので、この前の試合と同じように、中に入って縦パスを狙えた」とクリスへのパスが通ると、そこから裏へ動き出した田中選手を見逃さず、相手のスライディングがぎりぎり届かないところへの絶妙なスルーパス。「ずっとやり続けてきた動きに対して抜群のボールがきた」と決定機を逃さず、ワンタッチでゴールへと流し込んでの先制ゴールでした。

161103_IJ1.jpg

その次の2点目。ここで獲るか、逆に追いつかれるか。ここは本当に勝負の大きな分かれ目でした。後半18分、右サイドからの攻撃、クリスティアーノ選手、武富選手とつないだ浮き球のラストパス。最後は伊東選手がボレーでしっかりゴールへ沈めて2点目。36分にはこの日J1通算100試合出場を自ら祝うクリスらしい豪快なミドルが突き刺さり、アディショナルタイムには田中選手のクリックリスタートから独走した伊東選手がGKとの1対1から落ち着いて仕留めました。

161103_cris.jpg

161103_IJ2.jpg

下平監督が試合を振り返ります。「リーグ戦最終節に際し、今シーズン戦ってきて良かったところを出し、また課題を修正して臨みたいと思っていた。まず前半に失点しないこと、そして得点できればという思いだった。前半に先制できて、後半は少し攻撃が緩むようなところもあったが、立て続けに得点できて4-0という結果で終われたことは満足しています。また、ウェリントン選手へのロングボール、そのあとのセカンドボールへの対応という、我々が課題としてやらなければいけなかったところをしっかり選手たちが理解し、取り組んでくれた」

さらに今シーズン、3月下旬から急遽の就任となった中、ここまでのリーグ戦を回顧しました。「苦しい時期から監督としてのスタートを切り、チーム作りをしていく中で、まず若手たちがすごく伸びてくれたこと、またベテラン選手も新しく監督となった自分についてきてくれて、チームのやるべき方向性を選手たちが理解してくれた。欲を言えばもっといい成績、ACL出場権が狙えるところまで行けたという思いもある。まだまだ若い選手の多いチームで、未熟さで落としてしまった試合もあったが、そこを反省してもっともっと勝ちきっていけるチームにしていきたい」

これは結果論でしかありませんが。残り3節の時点でレイソルは「3連勝すれば」とACL出場権への目標を設定しました。リーグ戦でACLへの道を勝ち取るためには、チャンピオンシップ出場が必須。そのためには年間勝点3位以内が目標でした(もしくはステージ優勝)。残り3節の時点で、年間勝点3位の鹿島が勝ち点59。レイソルは同51でした。鹿島が3連敗して、レイソルが3連勝すればという、最も可能性の厳しい状況でした。

ところが結果的に鹿島はそこから黒星を3つ重ね、全日程を終えて59点のまま。レイソルは1勝しかできず、勝ち点54点。ここでもしレイソルが3連勝していれば、年間勝ち点は60点となり、年間勝点3位→来たる6日土曜にチャンピオンシップ1回戦という、今とまったく異なる奇跡的な希望叶うシナリオが待っていたのです。改めて結果論でしかありませんが、ACLをめざす我々にとって、これは本当に心から深く悔いなければならない結果なのです。手が届きかけていた大きな大きなチャンスを逃したのです。残念です。本当にもったいないことです。チームとして、どんな可能性が小さくとも、それを信じて戦い続けれられるか。信じることで初めて道はひらけます。この大きな悔いを、一戦一戦に懸ける執念を、信じて応援してくれるサポーターの皆さんに天皇杯で見せなければいけません。

161103_sup.jpg