仙台戦
担当:大重正人
3週間ぶりに迎えたリーグ戦。この再開の日を、選手たちの躍動するプレーを期待して待ちわびていたサポーターの皆さん、1000人がユアスタ仙台へ参戦くださいました。公式インスタグラムにもアップしていますが、ウォームアップに登場した中村選手へ贈られた「航輔」コール。そして突き進め柏。本当に鳥肌が立つほどの迫力で、ユアスタの屋根に反響して爆発的な声援でした。
フィールド選手のアップ、そしてキックオフから試合中、そして試合終盤。その声援が、歓声に変わるまであと数分のところ。我々から反対側のゴールネットが揺れてしまいます。この対戦で3試合連続のアディショナルタイムでの失点。選手とサポーターが最高の笑顔でスタジアムを後にすることは、またしてもできませんでした。
札幌戦、鹿島戦、セレッソ戦、この仙台戦。4試合すべてで先制点を挙げています。ゲームの主導権を握り、後ろの選手が無失点で踏ん張りながら、先にリードを得ています。ただ4試合とも1-0の状態から、2-0にはできていません。たびたび触れていますが、1-0からのゲームの運び方、進め方が成功に至らず、この3試合勝利につながっていません。攻撃の局面も守備の局面もあり、一概に、攻めつづけてリードを広げればいい、守って無失点で逃げ切れれば良い、と簡単に言い切れるものではありませんが、残り時間や相手の状況に応じて、それぞれ果たすべきことがやり切れていない状況があります。
前線の選手ならば、追加点を奪って試合を決める。後ろの選手は一番苦しいですが、それでも身体を張って踏ん張り、跳ね返さなければなりません。先発出場の選手たち、本当に苦しい時間帯ですが粘らないといけません。ベンチメンバーはいついかなる時に出番が来ても、すぐに100%の状態をピッチで発揮しなければなりませんし、先発出場の選手よりも走って助けなければいけません。コーチングスタッフは戦況を見極め、適切な選手をピッチに送りだし、チームを勝利に導かなければなりません。チーム全員の力が不可欠です。
勝ちたいのは我々だけでなく、相手もです。がむしゃらに必死になって、なりふり構わず向かってくるのが、同点や1点差の場面です。ベガルタは自陣に引いて守りを固めていながらが、最後は捨て身の攻撃をしかけてきました。それをいなすのか、受け止めて跳ね返すのか、相手の裏を取ってゴールを陥れるのか。勝つための方法論はいくつもあって、いかに最善のものを見つけて、実践できるか。4試合すべてで先制し、この中断期間、取り組んできたセットプレーでの攻撃はさっそく実を結びました。決して悪い状況にあるわけではないだけに、結果につながらないことが、何とも悔しく、歯痒い思いです。サポーターの皆さんはもちろん、選手たちも同じ思いです。
この4試合で得た勝ち点は4ポイント。積み重ねる可能性があった8点を失っています。ただ首位セレッソとの差は1ポイントですが縮まっています。2011年の栄光は、この8月の踏ん張りにありました。首位の座を譲りながらも、粘って上位に食らいついていけた。正念場です。来たる5日の神戸戦、9日の鳥栖戦。ホーム日立台の絶大な後押しを、今度こそ勝ち点3に。この笑顔を勝利の瞬間にもういちど。