2018年8月20日

磐田戦

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担当:大重正人

立ち上がりの立て続けの2失点で、完全に相手に試合をコントロールされました。プレスに行こうにも相手にうまくかわされて取りどころが見いだせず。川又選手はロングボールやカウンターのボールを的確に収め、レイソルとしてはそこを潰すか競りかけて、セカンドを拾って二次攻撃といきたいところでしたが、それをさせてもらえません。後半になれば焦るレイソルの反則で倒れこむ相手が立ち上がるのを待つしかなく、その間に相手は給水し呼吸を整える。我々の攻撃のリズムや勢いが出る前に流れを寸断されました。2失点からのこりの80分ほどがそのまま終わってしまった。ヤマハスタジアムに足を運ばれたみなさん、そして応援いただいたサポーターの方には本当にフラストレ―ションのたまる試合をしてしまいました。

後半から投入されたオルンガ選手、われわれが大きな期待をもってそのプレーを見守りましたが、チャンスらしいチャンスの場面をチームとしてほぼ作ることができませんでした。ピッチインしてから数分間、ボールタッチの機会もなかった。まずはビルドアップからサイドへ展開し、オルンガ選手へクロスを送るという狙いが見えましたが、相手は5バックで特に伊東選手のところには数人がかりでマークがあり、また中央のオルンガ選手の周りにも2人か3人が常に構えていました。決定的なヘディングを放つのは難しい状況でした。

たしかに合流してから2週間弱、すぐに最高のコンビネーションを生むのは簡単ではないでしょうが、ロングボールのターゲットになる、くさびの縦パスを受けて起点になる、背後へ飛び出す、そしてクロスに飛び込む。彼ほどの身長とフィジカルがあれば、今までのレイソルになかった攻撃の選択肢を増やせるはずです。相手のマークを引き付け、まわりの選手たちをいかすこともできるでしょう。そうした攻撃の形をひとつでもふたつでもチームの共通理解、やり方として持っていないと、いくらオルンガがピッチにいても彼の力を引き出すことはできない。この日見られなかった形を、次の長崎戦では必ず引き出してほしい、そう望むばかりです。

ひとつ勝てても、次に勝てない。ひとつの勝利を得ても、選手たちの真の自信にはまだまだ昇華できていません。自分たちがどうやったら勝てたのか。札幌戦、東京戦、立ち上がりから無失点でイーブンの時間で長く戦えたからです。ならば、もっと立ち上がりに、守備にこだわらないといけません。セットプレーも後半のように、クリス、オルンガ、ナタンが飛び込んでいく形は相手にとって大きな脅威であり、得点源にできるはずです。勝ち点を積み重ねられる試合は、まだ11試合ある。ではなく、あと11試合しかない。そういう思いで、1日1日を、1試合1試合を費やしてほしいと思います。