2019年6月30日

山形戦

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担当:大重正人

鬼門と言われる場所がありますが、でもそれは意識の持ちようで如何様にも変えられるものだと思います。必要以上に意識する必要はありませんし、周りが選手たちを焚き付ける必要もありません。鬼門鬼門と言われるなら、その歴史を塗り替えればいいだけです。そんな事情を知る鎌田選手は戦前「仙台時代には山形に対して悪くなかったですからね」。ベテランらしく、構え過ぎずいたって平常心でした。山形という現在リーグ首位の強敵に勝つ、この目の前の1試合を勝つ、そこだけに集中して戦ったチームは1-0という大きな意味のある勝利を手にしました。

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立ち上がりから、ビルドアップで前進し、相手の裏のスペースへ走りこみ、そこへボールを送りこむ攻撃と、また中盤のスペースへグラウンダーの縦パスを入れていく攻撃を適時使い分け、いいアタックが続きました。左サイド菊池選手の果敢な仕掛けからセットプレーのチャンスもあり、相手ゴールに迫ります。相手の攻撃に対しては、1トップのバイアーノ選手に対して、「悠太と太陽と、起点にさせないように強くアタックに行こうということを話していて、ほぼほぼ90分出来たんじゃないかと思う」という鎌田選手の言葉どおりでした。先週のジェフ戦と同じように、相手の攻撃の起点を潰し続けました。

監督が振り返ったように、30分過ぎからすこし相手に押し返されるような時間帯が続くなか、前半終了間際、ここは絶対に失点してはいけない時間でした。GK中村選手のゴールキック。近くのCBにボールを預けることもできたと思いますが、ここはラインを押し上げて大きく蹴り出しました。セカンドボールを拾い、攻撃につなげ、古賀選手のクロスでCKを獲得。前半からセットプレーのチャンスが多くあっただけに、何とか決めたかった場面で見事ゴールを生み出しました。

スリッピーなピッチ、前半終了間際という時間帯を考えれば、中村選手のプレーはセオリー通りだったかもしれませんが、そこで正しいプレーを選択し、チーム全体としてそこから最終的にゴールにまで結び付けた。強いチーム、勝つチームというのは正しくプレーして、そして掴んだチャンスを逃さず仕留める。開幕当初の4連勝していたころの雰囲気を取り戻してきたように感じます。

ハーフタイムで修正の指示を、ネルシーニョ監督は最後に「阪野選手が出てくるかもしれないぞ」と伝え、その準備と心構えをさせてからピッチに送りだしました。その想定通り、後半7分に早くも投入され、2トップに。ここからの5分、10分、15分、相手に勢いを出させず試合をコントロールできたことも勝利に近づけた大きな要因です。ベンチワークと選手たちの働きが噛みあい、1点のリードを最後まで守り切ることができました。

大変な雨のなかでも、700人のイエローの一団からの歌声、後押しが最後まで続き、心強いサポートがあっての勝利に間違いありません。今週は水曜に天皇杯、さらに日曜に同じく強敵の甲府戦を控えます。先週の千葉ダービーと同じように、最高のホーム日立台を作っていただき、選手たちへの応援を引き続きよろしくお願いいたします。応援ありがとうございました。

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