川崎戦
公式戦3連敗。再開初戦のFC東京戦から、徐々にコンディションを上げ、それに伴って内容も上がっていけばという望み通りの結果は得られず、フロンターレとのチームの完成度の違いを見せつけられました。特に前半、シュート数ゼロ本という記録がその内容を物語っていました。
フロンターレのパスワーク、打開力がリーグ随一であることは分かり切っているなかで、いかに対抗するか。今日は瀬川選手がセンターのポジションに入るなど、中央をしっかり固めながら、ボール支配は譲りながらも、決定機はそれほど作らせないまま時計の針を動かしていました。ただ「奪ってから効率的なカウンターが出せなかった」(ネルシーニョ監督)という言葉通り、オルンガ選手が孤立し、良い形でボールを送ることができず、守備の時間が長く続きました。無失点で耐えていたものの、前半40分過ぎに連続失点したのは、試合の流れからすれば成り行き通りだったかもしれません。
ただ、今日の3失点のうち、セットプレーで2失点。そして失点した時間帯が、前半終了間際と、後半開始早々。あと少し粘って後半の反撃へ、また後半から何とか盛り返そうという矢先の失点は本当にもったいないですし、この再開後の試合で繰り返していることです。こうした勝負の分岐点をしっかり抑え、また自分たちがものにするというところが、まだ形にできていないと感じます。
「後半戦った選手たちは、後半開始から勇気をもって最後まで闘ってくれたと思う」(ネルシーニョ監督)。後半から入った呉屋、仲間、三丸の3選手は、この劣勢を盛り返そうと非常にアグレッシブに戦ってくれたと思います。呉屋選手が前線からチェイシングし、その動きに後ろも応え、ようやくレイソルらしい良い守備から良い攻撃の勢いが出ました。それを前半から勇気を持ってやらなければいけなかった。強い相手に対してだからこそ、相手を上回る迫力を出さなければ到底勝つことができません。
6月1日のチーム活動再開から急ピッチで試合に向けての準備を進め、そしてこの3連戦。選手たちは日々、感染予防にも務めながら、必死に再開に向けてトレーニングを積んできました。心身の疲労も当然あるでしょう。日曜に加え、月曜もオフとなりました。まずは心と体をしっかり休め、静養すること。そして次の湘南戦、ようやく日立台にサポーターの皆さんを迎えて一緒に戦える日が待っています。後半開始から猛烈に相手を追いかけ続けた呉屋選手、そして瀬川選手が、2点のビハインドで残り少ない時間のなかで相手に食らいつき、イエローカードをもらったシーンがありました。あの戦う姿勢を全員でキックオフからタイムアップまで見せてほしい。下を向かず前を向いて、次こそ勝利を届けてほしいと思います。