2021年8月26日

徳島戦

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担当:大重正人

守備の時間が長く、肉体的にも精神的にも本当に厳しく辛い試合でした。ボール支配率はレイソル33%、ヴォルティス67%。これを乗り越えられたのは、やはり瀬川選手のゴールがチームを勇気づけてくれたこと、そして、残留争いの直接のライバルである徳島を相手にリードし「絶対にものにする」という6ポイントマッチへの重みがあったからでしょう。非常に価値ある勝ち点3を勝ち取りました。

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徳島は、巧みなパスワークやポジショニングで、ボールポゼッションするスタイルが明確でした。レイソルは、まずビルドアップからいかにプレッシャーを与え、そして自陣でのスペースをいかに消しながら入ってくるボールを跳ね返すか。大きなタスクを担ったのは、2トップに入った瀬川選手と細谷選手でした。瀬川選手は「二人ともスピードがあるタイプなのでプレッシャーをかける部分は意識した。僕たちが5-3-2で守っている外側で(相手が)パス回しをしてくる分にはあまり怖さはなかったし、それにストレスを感じないように、僕たちはボランチの選手が触らないように守備をしていた」。

チームとしての戦い方、まずは守備からという意志がしっかり共有、浸透していたことがわかる言葉です。そこから効果的なカウンターがなかなか出せずとも、我慢してそれぞれのタスクを実行し続けました。そして前半38分、千載一遇のチャンスをものにしました。相手のビルドアップにプレッシャーをかけたところで、相手GKのパスミスを瀬川選手がカット。ビッグチャンスではありましたが、ペナルティエリアの外で、ゴールまでの距離はかなりありました。

「まずボールを持った時にクリスの声が聞こえていて。クリスにパスを出そうかなとも思ったんですが、気付いたらシュートを打ってました(笑)。自分に寄せてくるDFがどのように切ってくるかという部分と、GKは焦ってファーを切ってくるだろうと思っていたので瞬間的にニアを狙った。上手くGKの逆を突いて決めることができてほっとしています」。あの瞬時に自分と味方の位置、そして相手との駆け引きもしながら、ゴール隅へ丁寧に決めたシュートの正確性。「FWの人にはお願いしていました(川口選手)」。そして「ナオキに、ゴール決めたらやってね」と言われていましたという、川口選手次男誕生へのゆりかごダンスをプレゼント。「ここ徳島は、2年前のアディショナルのゴールもあったし、ザスパの時にもアシストを決めたし『持ってる』のかもしれないですね」と鳴門のスタジアムで再びの見事な活躍でした。

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ただ、本当に厳しい戦いを強いられたのはここからでした。徳島が攻勢を強め、レイソルは跳ね返してカウンターを狙っていく、その構図が強まっていきました。川口、クリス、椎橋と立て続けに3選手がイエローカードを受けたものの、それだけ球際激しく、ピンチを防ごうとした証拠でもあります。疲労の見える選手をフレッシュな選手に入れ替え、ネルシーニョ監督もゲームボリュームを維持しようと使えるカードは次々と切っていきました。最終盤で川口選手が足を攣らせた場面は一体どうなるんだろうと心配しましたが「僕はアクエリアスを飲むと、復活できるんです」と再びピッチに戻り、最後の最後まで相手に食らいつく素晴らしい守備で貢献してくれました。

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後半43分、レイソルのペナルティエリアの攻防。密集からの至近距離からの連続シュート。ここに立ちはだかった韓国代表、キム・スンギュ選手のビッグプレーが最後に勝利を引き寄せました。苦しんだ分だけ、大きな喜びがある。耐え抜いた選手たちから歓喜と安堵がありました。

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この残留争いの中、懸命なのは我々だけでなく、他のチームも同じです。夏の中断期間を境に、レイソルと同じようなペースで勝ち点を重ねています。次節も6ポイントマッチ、横浜FC戦です。この日はガンバを3-1で破る快勝でした。この強敵を日曜日に日立台で迎え撃ちます。チケットはまだ残席があります、ぜひスタジアムで選手たちを応援ください!!
https://www.reysol.co.jp/ticket/next/#0829