2022年4月 6日

セレッソ戦

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担当:大重正人

「前半から結構攻められていて90分通して耐える時間が長かった。チーム全体で耐えた結果、なんとか1点を守り切って勝てた」。ディフェンスリーダー、高橋祐治選手は懸命に掴みとった勝利をこう振り返りました。とはいえ、真っ向勝負でしっかり守り切った試合でもありました。どうしようどうしよう、やばいやばい、そんな選手たちの焦りや動揺はほとんど感じなかったのも事実です。レイソルもセレッソも、リーグ戦上位を争う好調同士。セレッソは前節、王者フロンターレから4得点を奪うなど、強烈な印象を残しています。前線からのハードワークと鋭いカウンター、これはレイソルも信条とするところ。中2日の厳しい日程でも、互いがスタイルを貫き、一瞬も気の抜けない好ゲームが続きました。

両チームにいくつか決定機があった中で、勝負を分けたのは、レイソルのカウンターでした。自陣でのピンチから一転。大南選手が大きなストライドで抜け出すと、ボールはサヴィオ選手へ。往年のMVP、レアンドロドミンゲス選手を彷彿とさせるようなドリブルで敵陣へ突き進みます。2人3人とDFが迫ってくる中、相手の動きを読み切った裏への長いドリブル。この「裏街道」で一気に局面を打開しました。最後の砦、ヨニッチ選手を誘き寄せると、中央でフリーになった細谷選手へ。「サヴィオがいい仕掛けで突破してくれて、自分のことも見てくれていた。ラストパスを受けて、GKの位置を見て落ち着いて流し込むだけだった」。FWなら決めて当たり前、もちろんそうですが、GKの正面に行ったり、枠の上に外れたり、シンプルなシュートを落ち着いて決めた若きストライカーは、今日の勝ち点3を導いたヒーローの一人になりました。

ただ、マオはこうも言っていました。「チーム全員でしっかりハードワークして最後まで戦えていたと思うし、チーム全員に感謝したい」。監督も「今日のゲームにおいて言うと非常に守備陣が貢献してくれて、守備から攻撃でのいい循環を今日のゲームでも作れていた」と守備陣の働きを大きく評価していました。「セレッソはサイドバックから自分たちの背中に入れてくるボールを狙っていた」と古賀選手。マオのように、若く粋の良い若手FWが豊富な運動量でどんどん走り込んできました。それに対しユウジは「とにかく自分たちも負けないように走るだけでした。自分たちが引いてしまうと前の選手がプレッシャーに行けなかったり、ラインコントロールで駆け引きしないと相手に自由にやられてしまいますから」。1点をリードして、引いてスペースを埋めたくなるところでも、勇気を持って押し上げたからこそ、前線のプレス、中盤のセカンドボール奪取につながりました。

今日は1試合だけの先行開催で暫定的はありますが、勝ち点16まで伸ばし、順位表の一番上に「柏レイソル」の名前があるのは本当に誇らしいことです。もちろん課題もあって、ユウジもタイヨウも「もっと自分たちがボールを持てる時間を長くしていきたい」とも話しています。次節は、王者フロンターレ戦。今の自分たちの力がどれだけ通用するか、発揮できるか。これ以上の相手はいません。土曜もアウェイ戦、等々力で一緒に戦ってください。今日は火曜ナイター、しかもロングアウェイの中、200人ほどのレイソルサポーターの心強い応援がありました。勝利を届けられて何よりです。引き続き後押しをどうぞよろしくお願いいたします。