アウェイ湘南戦
担当:大重正人
「スタジアムに入る時からサポーターの皆さんがすごい応援で迎えてくれて、気持ちがすごく高まりました」。古賀キャプテンは激戦の後、サポーターの皆さんへの感謝を伝えました。今、自分たちがいる位置はもちろん本意でなく、監督も選手もサポーターも、レイソルに関わるみんなの力で這い上がっていこうと懸命必死です。今日の平塚競技場は、試合の前からレイソルのそんな思いでいっぱいでした。
先日のホーム京都戦とは逆に、今日は立ち上がりから風上に立ちました。相手の背後を狙っていこうというレイソルに対し、ベルマーレのクリアは風に押し戻され、そのボールへ競り合おうとレイソルの守備陣は前へ前へと積極的で、試合のペースを掴みました。
当然先制して試合を進めたいところで、今日はゴールシーンでの際どいオフサイド判定が2度もあり、VARによるジャッジでレイソルの失点が取り消され、そしてレイソルのゴールが認められることに。相手の3バックがラインアップを図る裏へ、三丸選手が前線へ高いボールを送り、オフサイドラインぎりぎりで抜け出したサヴィオ選手がしっかりGKとの制しました。ラッキーというのとは違い、正しく判定いただけたということに尽きるのですが、それでも今のレイソルにとっては天と地の違い。勝利を求め、引き寄せた何かがあったかのようでした。
VARの影響で前半のアディショナルタイムは5分に延びました。そこでCKのピンチ、混戦から押し込まれて同点。前半最後のプレーで同点とされ、当然注意していたでしょうが、率直にもったいない時間帯の失点でした。そして後半は相手が苦しんでいた風下へ。正直、ポジティブな気持ちにはなれませんでした。しかし選手たちは違っていたようです。もちろんあの失点は反省しないといけないと前置きした上で「ハーフタイムだったのですぐに切り替えられました(戸嶋選手)」「前半はほとんどやられていなかったし、セットプレーの失点だったので切り替えました(古賀選手)」と選手たちは強く逞しく戦っていました。
そして後半10分、私が持ってしまったネガティブな思いを完全に覆してくれた細谷選手のスーパーゴールが生まれました。説明するよりも、こちらの動画を見ていただき、マオのコメントを読んでもらうことが最適ですね。「ボールを奪った瞬間に相手のサイドバックが上がっている状況だったので、その裏を取ろうという狙いはチームとして持っていた。うまくそこを突けて、あとは自分の形だと思ったのでうまく流し込めたと思う。コースは相手GKの股下しかなかった」。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) May 3, 2023
速い...、そして強い
柏のエースが責務を果たす
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55分、カウンターから
細谷真大が1対1に持ち込み
冷静にフィニッシュ#柏レイソル が再びリード
J1リーグ第11節
湘南vs柏
#DAZN LIVE配信中#Jリーグ#湘南柏 pic.twitter.com/p32ERm1kyI
相手DFと裏のボールへの競争。3人分以上は離れていたと思いますが、それを追いつき、そして競り合いで踏ん張り、相手は転倒。そして待っていた最も大事な仕事も、相手GKを見て冷静なプレー。フルスピード、フルパワーを出した直後で、呼吸を整えるのも大変なはずなのに、相手を見定め、ここしかないというコースに正確な技術で流し込んだ。マオの特徴が存分に発揮されたゴール。こんなゴール、誰にもできるものではありません。かつてのオルンガ選手を思い出した人も多かったことでしょう。
そこからの全員守備、全員がハードワークし、球際で負けず、抜かれてもまた戻る。この一点のリードを絶対に守り切る。そんな気迫がいっぱいでした。途中出場の山田選手とドウグラス選手がアディショナルタイムで見せた懸命のボールキープも見事でした。シュートを打ちたい思いがあってもおかしくありませんが、チームの勝利のために何回マイボールにしてくれたでしょうか。あの数分、後ろの選手を助けるファインプレーでした。
話は変わりますが、先日レイソル公式ツイッターで投稿についての呼びかけをさせていただきました。「事実に基づかない、誹謗中傷」と書きましたが、もっと言えば、チーム関係者に対して、サッカーに関係のない投稿で、かつ虚偽の内容、名誉毀損、侮蔑、侮辱にも当たる内容でした。常識の度を越えていて、冗談で済まされるものでもありません。本当にごく一部の、わずかの投稿でしたが、見過ごすことはできませんでした。今日の勝利で、ようやく今季リーグ戦2勝目。なかなか成績が上がらず、ご心配をおかけしており申し訳ありません。いろんなお声、叱咤、厳しいご意見をいただくのも当然の今ですし、深く受け止めなければいけません。これまで失ったポイントを少しでも取り返していけるように、今日のような厳しい試合を乗り越えていけるように、ネルシーニョ監督も選手、スタッフも全力を尽くしています。今日の力強いメッセージ、歌声、本当にありがとうございました。今後とも選手への後押しをお願いいたします。