福岡戦
担当:大重正人
今日は次のラウンドに進むことができない状況でありながら、スタジアムに駆けつけてくださったサポーターの皆さんにまずお礼と、勝利を届けられなかったお詫びをしなければなりません。次のリーグ戦に繋げていくという位置づけで、レイソルはメンバーの入れ替えは最小限にとどめ、結果を求めて戦った試合でしたが、ここ2試合とは異なる展開で1点が遠く、0-1で敗戦。ルヴァンカップの予選リーグは1勝2分3敗で終えることになりました。
堅い守備を誇るアビスパ相手に、前半12分での失点。「自分たちで試合を苦しくしてしまった」とこの日先発起用された田中選手も悔やむアビスパのカウンター。レイソルは新体制になって自分たちでボールを保持する時間を増やせるように取り組んでいて、システムやポジションチェンジを織り交ぜながらビルドアップしていくというアクションは、少しずつ実になってきています。ただ攻撃的なポジショニングをとった際にボールを失えば、すぐにカウンターのピンチとなってしまいます。今日はボールロストしてから少し時間はあったものの、守備の形を整える前に流し込まれてしまいました。
福岡はグループ勝ち抜けのために、引き分け以上を狙っていて、そこからはリスクを減らし、ゲームをコントロールする戦い方でした。その分、レイソルがボールを握り、相手を押し込む時間もありました。古賀選手は「以前に比べれば、ボランチを経由して、敵陣に侵入していくこともできてきた。そこから左右に振ることもできている。あとはサイドのより深い位置に侵入していけるかというところ。ただサイドの選手が孤立している場面もあるので、その選手との距離感や、ひとつラインを超えた後の人数の掛け方にはまだまだ課題がある」と改善点を挙げました。
後半から入った仙頭選手。少し離脱していた時期を経ての復帰戦でした。「ボランチは自分の特徴を出せるポジション」と積極的にボールを引き出し、前や左右へボールを配球しました。「相手の枚数を見て自分がフリーになれるポジションを取り、バイタルにいる武藤さんやマオと繋がりながら縦パスをつけることを意識していました。もちろん守備の強度も必要ですが、個人的にはポジティブな感覚もありました」。
後半戦残り17試合に向けて「大きな手応え」と言える結果はまだ残せておらず、猶予がないこともみな重々分かっています。ただ劇的な良化を簡単に得ることが難しいのも事実です。新しい取り組み、選手の組み合わせなどを取り入れながら、少しずつ起こしてきた変化をつなぎ合わせて、より見える形にしていこうと進んでいるところです。今日の2トップ起用についても井原監督は「マオとジェイの組み合わせは、まだ2人の個性をセットとして出場した時にチームとして生かし切れていないこともあるので、それをテストする狙いもあった」と述べました。
ここから続くリーグ戦、新潟、東京、湘南、ガンバ、京都。この5試合は順位も近く、絶対に落とせない試合ばかりです。もちろん勝ち点3を狙いつつも、展開によってはゼロポイントで終わらないように最低限の勝ち点を得る試合運びも必要です。我慢の時期が続きますが、まずは来週土曜のホーム新潟戦、この1年を占うような正念場になります。引き続きの応援をよろしくお願いいたします。