ハッスル、石さん!
担当:大重正人
鹿島戦を日曜日に控えています。小笠原選手は出場停止ですが、野沢、本山、青木選手らで構成する中盤、マルキーニョス&田代選手の2トップの攻撃力をどう迎え撃つか。リーグ戦では5試合連続3ゴール中で、いまやリーグ一の得点力といっても過言ではありません。リーグ戦5試合未勝利のレイソルに対し、6連勝中のアントラーズ。正直、強敵です。
この数試合、ホームは絶対に落とせない、下位のチームには取りこぼせない、といった思いがいつも以上の荷物になっていたかもしれません。だからこそ、今回は強敵だからこそ、純粋に「挑戦」の気持ちで戦えると信じています。あの赤く染まった埼スタでアジアチャンプ相手に堂々の戦いを見せられたのは、レイソルが恐れることなくチャレンジしたからです。
今日のトレーニングは、セットプレーの確認を主にした紅白戦。その後、石崎監督の精力的な指導が入りました。右サイドから石さん自らがボールを入れ、クロスに対するマーク&クリアの確認です。何度も切り返して、マークの修正を促したり、左からは平川テクニカルスタッフも加わりクロスを入れます。「ここのところ、セットプレーで一回クリアしたところで安心してしまうのか、マークが外れてやられているから」と石さん直々の指導でした。
さらに逆サイドでは攻撃陣がクロスからのシュート練習。田村コーチがひとり蹴っていたところへ石さんも駆けつけます。「2人で110歳コンビじゃ」。若い選手にまったく負けていない、心身ともに若いコーチングスタッフでした。
午後は取材が1件。南選手とのマナー講習会を終えた北嶋選手がプレスルームへ。サッカーマガジンの別冊「我が心の高校サッカー選手権」のインタビューです。冬の選手権、16ゴールを挙げた史上に残るストライカーだったことは、あまりに有名です。ドリブラーだった高校1年生から、現在のポストプレイヤーに変貌したきっかけを作ったあの名選手との出会い。恐れ多い布監督に鍛えられた根性とフィジカルと目を盗んで給水するテクニック。冬になれば選手権で思い返すサッカーが大好きだという純粋な気持ち。キタジの原点は、やはり市船にあります。10年前、テレビで見ていたあの北嶋選手が、いまこうして目の前で当時を振り返っている。なんだか、不思議な感覚に包まれました。
横浜FC戦。あれだけチームの気持ちを盛り上げ、勇気づけるゴールはキタジしか決められない。「高校時代は超ヘタクソだった」ヘディング。いまや最高の切り札。みんなの願いを乗せて、決めてくれ!キタジ!!
そして最後にクラブハウスにあの人の懐かしき写真。落書きの餌食に…