勉強になりました
担当:河原 正明
春の陽気と冬の冷たい風のせめぎ合い。今日の天気を表わすとこんな感じでしょうか。
寒いとピッチにも怪しい姿の人が増えます。フランサ選手とストレッチを行うこの人はだれ?
正解は荒川トレーナー。「アメリカ映画の(ちょっと間違った)忍者っぽいですよ」と話しかけると
「そうだろ?、気づいた時には後ろに立っているかもよフフフ」となんだか訳のわからない答えが。
さて、トップチームは午前中、実戦形式のメニューを中心にトレーニングを行いました。その後はあちこちでスペシャルな「特訓」が繰り広げられていました。
まずはご存知シジマール塾。南選手・菅野選手が近距離からのシュートを受けています。キッカーはシジマールGKコーチ以外にも菅沼選手や柳澤選手が務めます。強烈なシュートがゴールマウスを捕らえるたびにシジマールGKコーチの咆哮が聞こえてきました。
こちらは井原塾。DF陣のみの練習に、時には自らも敵役になり若手を中心に直接指導です。ポジショニングやクロスの処理など、細かい指示を交えてこちらも実戦を意識しての特訓でした。若手の選手にはいい訓練になったことでしょう。
ちなみにFIFAの公式サイトに井原コーチの記事「Japan's great Wall of Asia 」が昨日付で掲載されています。英語に自身のある方、トライしてみてはいかがでしょうか?
さて、午後は鎌田選手、村上選手と共に学校訪問「レイソルしま専科」で増尾西小学校を訪問してきました。両選手は昨年の柏第一小学校に続いて二度目の登場、また増尾西小学校での同事業は昨年の3月に続いて2回目となります。今回は5年生103名と体育館で過ごす1時限です。
ちばぎんカップのダイジェスト映像を見てから授業はスタート。最初は鎌田選手から「夢を叶えた話」を。小学生時代からJリーガーを夢見ていた鎌田選手。「この中で夢を持っている子はいるかな?」と質問を投げかけるも、緊張しているのかなかなか手が上がりませんでした。が、一人の子が「私は警察官になりたい」と話すと夢を持つ大切さを自身の経験談を交えて話始めました。
FC東京ユース時代そして大学時代の指導者から聞いた今も心に残る言葉、技術的な指導より「(うまくいかなくても)あきらめるな、妥協するな」常に声を掛けてもらっていたことが両指導者に共通していたとのこと。また朝早く夜遅くまでサッカーに明け暮れた中・高時代を振り返り「両親を始め家族に感謝しています」。両親の支えがあってからこそ好きなことができたと、今も感謝の念を忘れていないそうです。そういえば今日はPTAの方も大勢訪れていたのでした。
最後は「好きだからこそ負けない、あきらめないことが大事」と努力の人、鎌田選手らしい話で締めていました。
村上選手は人との出会いの大切さを。高校卒業後にプロ選手にはなれず、一年後順天堂大学へ再入学、その後スカウトの目に止まりレイソルに入団した逸話を披露。「遠回りしたかもしれないけど大切な人と出会ったおかげで今プロ選手になれた」とこれから訪れるであろう出会いを大切にすることを説いていました。
質問コーナーでは「どのチームが一番強かったですか?」「サッカーの魅力は?」など先ほどまでの緊張がうそのように次々と質問が。
女の子からの「どうやったら真っ直ぐドリブルできますか?」との質問には、鎌田選手自ら直接指導する一幕も。これにはみんな大喜びでした。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、最後は各クラスごとに記念撮影を。5年生全員で花道を作っていただき、2選手も笑顔でお見送りをされて体育館を後にしました。
校長室ではPTAの方から「子供たちがいつもより真剣な顔で聞いているので。それに驚いた」とも。この活動も回を重ねるごとに、また授業が進むにつれて子供たちが楽しそうに、そして真剣に話を聞いてくれるのが実感できるのが、選手たちにも、もちろん我々にとっても嬉しい限りです。
今日も最後にクラス代表の子から「これまでサッカーには興味が無かったのですが、これからはテレビやスタジアムでサッカーを観てみたいと思いました」と言われて、鎌田選手も村上選手も感激していました。
地道ですがこうした活動を続けていくことが、クラブにとってとても大事なことだと改めて学びました。
今年度(2008年)の「レイソルしま専科」は本日が最終回。2009年度も4月以降に各学校を訪問していきます。
さて、体育館を出てすぐの廊下の片隅にポツンと置かれた水槽。それを見つけるや否や
「おっ、ウーパールーパー!」と食いつく村上選手。
「河原さん知っています?ウーパールーパーって食用にもなるんですよ??」
えっ…知らなかった…。事務所に戻ってから思わずサイトで調べてしまいました。最後に勉強になりました。でも、子供たちが育てているのだからそんなこと言ってはダメでしょう。
明日はホーム開幕戦前最後のトレーニング。再びジェフ千葉との対戦が控えています。ちばぎんカップの快勝にも「あれはプレシーズンマッチ。次はリーグ戦。決して油断は出来ないです」と井原コーチも昨日話していましたが、明後日の試合後に「いい勉強しました」とならないよう、しっかりと準備をして臨みたいものです。ではまた。