叱咤
担当:大重正人
桜の季節、子供たちにとっては待望の春休みですね。ファンサゾーンにも子供たちがサインを求めて駆け回る姿が微笑ましい日々です。グラウンドにも少年たちがいっぱい。ユースチームの選手たちが午前中からトレーニングできるのも、この季節だからこそです。渡辺毅U-12コーチが小学生たちを指導。さらにもう少し大きなU-18世代の選手たちでしょうか、トップチームの激しい練習、鮮やかなテクニックを目の当たりにして、釘付けになっていました。
水曜日の試合から、日曜日まで中3日。多くの選手が試合をこなして、フィジカルコンディションはしっかり仕上がっているはず。今日は小さいコートでのトレーニングがメインでした。今季はや3度目の千葉戦ですが、ビデオミーティングでしっかりと分析し、それをすぐにピッチで確認。3月14日のホームで勝ちきれなかった分、今度こその思いを強くして、明日フクアリへ向かいます。
だいたい週の半ばの午後、メンバー指定トレーニングが行われるのが通例となっています。その前に、今日は始めての試みとして、彼らのためのビデオミーティングが行われました。石川コーチがタッチペンをとって。先週のAC長野パルセイロ戦を振り返ります。「初めてなんでちょっと緊張してますが…」というのは、選手たちを少しリラックスさせるためのつかみ!? しかし、その内容は若手選手たちにとっては厳しいものでした。
高橋監督がベースとするサッカー、3年間で築いてきた守備意識や攻守の切り替え。ルーキーの彼らにとっては、先輩たちに比べて、ベースの積みあげが低いのは仕方がないこと。ですが、ボールロスした後の帰陣が遅れたり、ボールへの寄せが遅かったり。ビデオで試合を振り返った選手たちもそれを痛感したことでしょう。その後、トップチームのリーグ戦のビデオも流され、前線でボールを追いかける菅沼選手、フロンターレの中村選手に襲い掛かる李選手、杉山選手は激しいチャージでファウルとなりながら、リスタート後すぐに動き出してインターセプト。栗澤選手はパスを奪えずとも何度もアタックし、石川選手や藏川選手はクロスに対して身体を投げ打ちます。
「トップチームで試合に出てる奴は、こうやって守備するのが当たり前だよ!」石川コーチの厳しい言葉。彼らに心に響いたことでしょう。これは技術の問題ではなくて、意識の持ち方ひとつですぐに改善されるもの。「ナビスコカップはここにいるメンバーにとってもチャンスがある。トレーニングを一生懸命やっていればチャンスをもらえる」。
高橋監督をはじめコーチたちは、しっかりと選手全員を見ています。今は苦しい下積みの時期かもしれないけど、その努力は絶対に無駄ではありません。ミーティング後は1対1を中心としたハードなメニュー。誰の助けも借りられない、他人任せでなく、自分が守るしかない。彼らにはまだまだのびしろがあるし、無限の可能性を秘めています。石川コーチの言葉を大切に、今日という一日を大切にして、日々成長してくれることを祈るばかりです。