至福の瞬間
担当:大重正人
イヤーブックやマッチデープログラム、選手プロフィールやホームページのトップページの写真。オフィシャルカメラマンさんにはいつもいつもレイソルをサポートしていただいています。比べようもありませんが、どうやったらあんなに躍動感あふれて、最高の瞬間を美しく収められるのだろう?と感心する毎試合です。そんな写真の数々、昨年のホームゲーム17試合のうち、私のなかで5本の指に入る見事な写真が、こちらです↓
昨年6月、国立競技場でのレッズ戦。アレックス選手のスルーパスに抜け出した李選手がドリブルで独走。相手GKを軽やかにかわして、先制ゴールを決めたシーンです。本当に見事な連続写真。抜き去る相手との対比も収められています。でも、こんな瞬間を撮れるのはなかなかないそうです。レイソルが攻めるゴールに陣取っても、逆サイド側でシュートが決まることもあるし、「運がないと撮れないんです」。
鮮やかなシュートを決めたチュンソン選手は、そのままベンチの方まで駆け寄ってきて、一世一代のカズダンスを決めます。このシーンには、最高のオチまでとらえられていました。すばらしいゴールに大喜びしたベンチスタートの菅沼選手が、両手を広げて待ち受けたものの、ピッチ上でポーズを決めるチュンソン選手は立ち止ったまま。しかもラインを越えてピッチの中まで立ち入ってしまった菅沼選手。このあと第4審判にたしなめられ、のちのミーティングで選手たちが爆笑した、ちょっとかわいそうなコントラストまで……。
「日立台でゴールを決めて、ゴール裏に飛び込みたい!」と目標を口にするルーキーの工藤選手のように、いつもの日立台なら、ゴール裏で熱狂するサポーターのもとに突っ込んでいくのが常です。しかし、ベンチの方へ駆け寄ってきたときには、こんなにもはじけ飛んだ笑顔が。
選手の皆さん。ゴールをもしも決められたなら、たまにはベンチの方へダッシュしてみてはどうですか。明日の国立競技場、こんな最高の瞬間がファインダーに収まることを祈りながら、今日はこのあたりで。