2009年6月 7日

強さを求めて

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担当:大重正人

「こういうギリギリの試合をものにしないといけない。勝ち上がれる、勝ちきる強さを身につけないといけない。だから今日の試合は納得できないです」

反省の弁を述べた大谷キャプテン同様に、各選手の表情はやはり晴れやかなものではありませんでした。シュート数は12対6と圧倒し、試合の流れをつかんだ時間はレイソルの方が長かったような気がします。相手ゴール前までは攻め込むものの、シューターへつなぐラストパスの精度を高めないと、決定機は多くなりません。惜しい試合でもあり、残念な試合でもありました。

小林慶行選手が、レイソルでの初先発初出場を果たしました。中盤の底で、背筋を伸ばしたきれいな姿勢で、周りに注意を払いながら、シンプルにパスを展開する。これまで大宮と戦ったとき、「ボール回しがうまい」という印象を感じましたが、慶行選手の働きもとても大きかったのでしょう。今日も約60分間ほとんどミスなく、安定したプレーを見せてくれました。

しかし「もっとやらなければいけないことがいっぱいあります。レイソルに慣れなきゃいけないし、もっと選手のことを知らないと」、険しい表情でした。味方の名前や顔を覚えるところからスタートで、練習はまだ5日こなしただけ。味方が飛び出すタイミングやスピード、ボールをもらいたいエリアなど、フルコートの真剣勝負だからこそわかる特徴があったことでしょう。誰もが慶行選手のことを「サッカーをとてもよくわかっている。クレバーな選手」と評します。今日の60分間から必ず吸収したものがあるでしょうし、成果あるものにしてくれるはずです。

今日の結果を受けて、Bグループの順位は以下のようになりました。

1位 清水エスパルス 勝ち点12 得失差+4
2位 FC東京 勝ち点10 得失差+2
3位 柏レイソル 勝ち点8 得失差+4

残念ながら1位通過はなくなりました。2位通過するためには、次節京都戦での勝利が絶対条件です。そしてFC東京×清水で、FC東京が敗れるか引き分けなら2位になれます。「他力にはなってしまったけど、まだ上に上がれるチャンスがある。それがある限り、勝ち点3を狙って戦います。もっと試合をやりたいです」と北嶋選手は力強く語りました。

さらに李選手は「チームはナビスコカップからリーグ戦につなごうという意識で統一されています」。高橋監督も「試合間隔が空く、リーグ戦までのこの2週間が本当の勝負」と話していました。6月20日のFC東京戦までオフ日を除いて10日間。味方をもう一度深く理解し、呼吸を合わせ、戦える集団に。成果を積み上げる10日にしなければいけません。