2009年10月 8日

ブランド作り

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担当:河原 正明

時刻はただいま11時55分。今日はバタバタしていましてこの時間から広報日記を書き出します。

非常に強い台風18号の上陸に備えて昼間はいろいろと片付けや防風・防水対策をスタッフで行いました。実はこの事務所、ピッチのすぐ下にあるのですが、夕方には見事に土のうが積み上がっていました。
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写真は先ほど撮影した深夜の日立台です。どうぞ皆さまもお気をつけ下さい。

その台風の接近に合わせて、明日の練習スケジュールも午後2時30分からに変更されました。今日も雨が降り非常に寒い中での練習となり、練習後フランサ選手は「こういう悪天候は大嫌いなんだよね」とボヤいていました。私が「明日は大きな台風が来るけど?」と話すと「えーホントに?」と知らなかった様子。「でもまぁ、そういう日は家で過ごすに限るよね!」と笑っていましたので、練習時間が変更になって一番喜んでいるのはフランサ選手かもしれません。

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さて、柏レイソルでは新人選手を対象にして毎月1?2回「メディアトレーニング」というものを実施しています。なかなか馴染みの無い言葉ですが、新聞やテレビの取材や講演、その他あらゆる場面で人前で話すことを想定した訓練です。レイソルではJクラブの中では比較的早い2003年より導入し、現在はトップチームだけでなくユースの選手をも対象にして実施しています。講師はプロのスポーツメディアトレーナーである片上千恵さん。元NHKのアナウンサーで、現在はバレーにテニス、競艇に卓球・・・日本の多数のスポーツ界で指導をされている大変著名なトレーナーの一人です。
皆さんご存知のゴルフの石川遼選手。彼のスピーチや会見での受け答えは、いつも笑顔で、かつ話し方も具体的な名前や事例を挙げてとてもわかりやすいと感心させられます。このようにプロ選手には「自分というブランド」でメディア対応を通じて好感度を上げていく、維持していくことが重要であり、今、スポーツ界でもその需要が高まっています。

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講義内容は年間を通じてメディアの影響力やマスコミからのインタビュー対応、心構えや身だしなみなど多岐にわたります。今日は橋本、仙石、工藤、山?の4選手が模擬スピーチを交えながらのレッスンを受講しました。トライするのは「1分間でプロ選手になれた理由」を話すメニューです。片上トレーナーより文章の構成方法などレクチャー後、下書きの文章作成を行いいよいよスピーチに。

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まずは、橋本選手がスピーチを。それをビデオで撮影し、本人とその他選手でその映像と音声を見聞きしながら、改善すべき点を指摘し合い「気づいて」もらうことが目的です。この「気づき」が、トレーニングの目的であり、成果になります。交互に全選手が挑戦します。もちろんスピーチの中身はまだまだ足りなかったりしています。それでもどの選手もうまく「しゃべること」もそうですが、自分の言葉で話すことがキチンとできていることに感心しました。

その効果ですが、仙石選手も「今までは聞き手が自分の話すことを理解して(文章や言葉にして)くれるだろうと思っていました。しかし、実際にはどんな風に解釈されるかはわからないので、聞き手を想って話すことで、自分の考える力やまた『自分というブランド』が作られていくことの大切さを鍛えられました」と話すように徐々に「気づき」を得ているようです。
片上トレーナーも新人選手について「メディア対応の知識は付いてきたと思います。あとは実戦の場をもっとこなせばさらに良くなるはずです」と評してくれました。
彼らにはこの後クラブのホームタウン活動の一環としてこの後学校訪問「レイソルしま専科」で小学生の前でスピーチする機会を設けています。しかし、本当は彼らが一日でも早く、日立台で大勢のサポーターの皆さんの前で「ヒーローインタビュー」をされている日が来ることを願ってやみません。その日が来るのを楽しみにして残り数回のトレーニングを通じて、新人選手それぞれが今後プロ選手としてどんな「ブランド」を作っていくのかも注目していきたいと思います。