グアムキャンプ10日目
担当:河原 正明
今日は大宮アルディージャとの練習試合でした。グアムの気候ですが、幸いにも今キャンプ中は雨に降られてはいません(時折わずかなにわか雨があるくらいです)。しかし、今日は強風が吹き荒れていました。試合会場に設置されたテントが根こそぎもっていかれそうな強い風。先発したGK吉原選手も試合前に「これは厳しいなぁ」とつぶやくほど。
その呟き通り、試合は強風に左右される展開と結果に。前半、コイントスで風上を選んだレイソル。立ち上がり2分に自陣中央の仙石選手から、前線に飛び出した工藤選手にフィードパスが、しかし予想以上に風に乗って伸び、飛び出した相手GKの上を通りそのままゴールへ。思っても見なかった形で先制点が入ります。
しかし、ラッキーだけではなく、今日のレイソルは両サイドと前線への飛び出しが効いた攻めを見せます。とくに中盤の選手からのダイレクトパスで5本つないで工藤選手がシュートした場面などは圧巻、監督が求める「共通意識」のもたらす動きを実戦で確認できたシーンでした。
そうした中から続けざまに点が生まれます。CB酒井選手がボールを持って瞬間、1点目と同じく工藤選手がオフサイドギリギリのタイミングで裏を取り、後ろからのボールを頭で押し込むファインゴール!さらにその直後にも右サイドをワンツーで抜け上がった藏川選手からの「ボールが完璧でした(田中選手)」クロスを田中選手が左足でワンタッチゴール!前半15分まではいいところばかりでした。
しかし、相手も徐々に立て直し、FWの選手を中心に攻撃の時間が増えてきます。カウンターから一瞬のスキを突かれ失点。渡部選手も「連携をもっと良くしないと。試合で、練習でコミュニケーションを図りたい」と反省しきりでした。その後も小林選手や田中選手らの惜しいシュートを放ち、レイソルやや優位で試合を進めましたがスコアは動かず前半終了を。
後半立ち上がり6分に左サイドに回った藏川選手から素晴らしいクロスに菅沼選手がボレーシュートを放つも惜しくもゴールならず。ここで「4-1で終えられたゲームだった(田中選手)」追加点を奪えなかったことが大きく響きます。前半とは一転風下に立ったこと、また相手も選手と布陣を変えてきてレイソルが押し込まれる場面が続きます。12分には風にも乗った強烈なミドルシュートがネットを揺らし1点差に。
さらには劣勢に立たされる場面が続き、DFラインを破られシュートを打たれるシーンも目立ちます。しかし、GK川浪選手がピンチを救い、なんとか逃げ切ったという試合でした。
今日90分出場した工藤選手。2点に絡み勝利に貢献しましたが「結果を出したことが全て。ギリギリのタイミングでの飛び出しだったけど、今日は酒井がいいところにボールを出してくれた。僕のように出場機会が少ない選手はこれからも結果を出すしかない」とあくまでも謙虚に。菅沼選手も「本当にいいFWですよ」と後輩を褒め労います。まだ競争は始まったばかり。工藤選手にも必ず次のチャンスが来るはずです。
さて、今日の試合は結果的には勝利でしたが、まだまだ課題が多いのも事実。試合後は監督が個別に選手を呼んでプレーについて話していました。それでもこのキャンプで悪いところをあぶりだして、改善して開幕に向えば良いのだと思います。明日もガンバ大阪とのゲームと、実戦が続きます。
キャンプもいつの間にか1/3を過ぎていました。「もう1日が早くて」とは宮本主務。朝食時間前には食堂に来て全選手が食事を取るかチェックをし、その後は車で練習場に。「テレホンカードが欲しい」「トレーナールームのドリンクを補充して」「洗剤がないよ(そう、グアムキャンプ中は自分で全て洗濯するのですヨ!)」などリクエストに応えているとあっという間というのも頷けるわけで。
選手も早く寝ている選手が多いです。中には「9時30分にはベッドに入っている」という選手も。ちなみに相部屋の某選手は「邪魔にならないようテレビも付けず、パソコンとかしています」とややボヤいて(?)いましたが。何はともあれ疲労が溜まる時期になってきています。そういう私も日焼け負けして?肌が真っ赤に発疹が・・・全身ボロボロです・・・。キャンプもいよいよ残りあと4日、ケガだけには気をつけて欲しいものです。では