2010年5月 5日

燃える小瀬

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担当:大重正人

甲府戦。周りで見ていた顔なじみの報道関係の人が声をそろえていました。「見ていても、すごく疲れる試合でしたよ。でも互いが持ち味を出し合ったいいゲーム」だったと。30.3度の炎天下。攻撃でも守備でもスリリングなプレーが多く、90分の間、緩んだような時間帯は皆無でした。プレーしていた選手たちの試合後は、本当に身体のエネルギーを残らずすべてを出しつくした、という表情に映りました。

甲府は前線からのプレスと、長身FWをいかした攻撃。レイソルは自慢の4バックとGK菅野選手を中心に、最後のゴールはけっして割らせないという強固な守備で対抗。前半の多くを押しこまれる苦しい展開になりましたが、相手の布陣を見て、ネルシーニョ監督と選手たちが臨機応変に対応。「後半はほとんどシュートを許さなかった」ときっちり修正しました。

結果は1-1のドロー。工藤選手は「チャンスがなかったわけじゃなかったし、そこで決めなければいけなかった」。明日6日が二十歳の誕生日で、今日が10代ラストマッチとなりました。「ユースでもトップでもたくさんの経験をさせてもらって、試合にも出させてもらい、いろんなチャンスをいただきました。そのなかでコーチのみなさんやチームメイトなど、多くの人に支えてもらい、とても充実した10代でした。二十歳だからと言って特別意識を変えることはありませんが、大人としての責任を持って、たくさんゴールを決めたい」。

今日はゴールを決められず、晴れやかな表情はまったくありません。「自分はここ最近結果を出せてないし、他の選手もチャンスをいかしている。もっとストイックに厳しくやります」と強い危機感を話してくれました。また9日の岐阜戦に向けて、明日からポジションを争う日々が始まります。

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今日は同じく、チャンスをつかんだ選手がいます。2年目の酒井選手が、待望の公式戦初出場を果たしました。今季からセンターバックでもプレーしている酒井選手ですが、今日はサイドバックでの出場。「1-1で同点だったので、無理はしないように。ただチャンスがあれば前にしかけろ!」と監督から送り出されて15分ほどのプレー。逆サイドからのクロスからピンチを迎えると「カバーリングは得意です。センターバックをやって危険なスペースを消すことをやってきました」と見事なクリア。

また攻撃でも、右サイドから得意のドリブルでしかけてクロスを上げるシーンも。「最初は抜けたんですが、次は読まれるかと思って抜く前に上げたんですが、敵に当たってしまった。もっと駆け引きを学ばないといけないです。でも最初にしては、まずまずやれたと思います」。できたところと反省しなければならないところ、15分の出場時間でしたが、しっかり感じ取ったようです。「センターでもサイドでも、両方やってきたのが生きている。どっちで出場しても監督の期待に応えられるプレーをするのが目標です」。

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猛暑のなか、死力を尽くしたのは選手だけはありません。GWの交通渋滞のなか、遠く小瀬までかけつけてくれたサポーターのみなさんです。今日の小瀬は15600人の超満員。ヴァンフォーレサポーターの手拍子の応援もすばらしく、強烈な「アウェイ」。選手たちにも圧力がかかっていたはずです。それでも、人数にしておそらく1000vs14000ぐらいのなか、びっしり埋まったゴール裏のイエローパワーは今日も太陽のように熱く、選手たちは勇気づけられたことでしょう。タオルマフラーを回し、日立台と変わらず一糸乱れぬ応援。今日はヤマトのゴールテーマで回転させるチャンスが残念ながらありませんでした。次の岐阜戦、そして16日ホームの徳島戦こそ、みんなで喜べる最高のときを選手たちが作り出してくれるはずです。今日も日立台と変わらぬ応援、ありがとうございました!!

明日は、甲府戦のメンバー外選手練習が10時から。甲府戦メンバーはそのまま甲府で休養し、明日帰柏。12時頃から練習予定ですが、交通状況によっては時間が前後する場合もございますのでお気を付けください。

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