3-2勝利もナビスコ敗退
担当:大重正人
2点ビハインドのナビスコカップ第2戦。前日のブログにも書きましたが、とにかく先制点を取り、相手にプレッシャーをかけたい。準決勝進出への願いと思惑どおりに、アウェイ戦が進んでいきました。吉田監督は試合後の会見で、まず先日の第1戦について、こんな話がありました。「まず1stレグ、0-2という結果でしたが、我々にとっては得たものがあった。選手たちは負けましたが、チームにとてもフレッシュな風を吹かせ、新しい力が出てきたということで、今日出場する選手たちに大きな責任感といい意味でのプレッシャーを与えてくれた」
ピッチに投入された11人は、その言葉通りに前線からのチェイシング、球際の争い、シュート意識の高さ。2点差を逆転する!という意志がプレーで示され、ゴールへと向かう姿勢が強くみられました。前半24分に右サイドからのクリスティアーノ選手のクロスを、171cmのエデルソン選手が抜群のタイミングでヘディングシュート。
続く31分には、唯一2戦連続先発となった山中亮輔選手の左足から追加点が。「1戦目悔しい形で終わったので、僕自身2戦目にかける気持ちは大きかった。前半から飛ばして行こうと思っていた結果が得点につながった」。得意のドリブル突破からのクロスはきれいにゴール前に上がり、工藤選手のヘディング一撃。前半31分にして、2-0。第1戦のビハインドを早くもクリアし、これ以上ない展開に持ち込みました。
直後、レアンドロ選手に裏をつられて失点するも、レイソルはいずれにせよ3点目が必要でしたので、この時点では大勢には影響せず。そして後半立ち上がりの6分、中央から切り崩し、最後はクリスの折り返しをエデルソンが頭で押し込み、ついに3-1。アウェイゴール数で上回り、レイソルが2点ビハインドから逆転します。
しかし13分、ヴィッセル森岡選手の直接フリーキックが壁に当たってコースが変わり、ゴールへ決まってしまいます。これで2戦合計3-4。それでもまだ次の1点を取れば、レイソルの再逆転になります。途中投入された太田選手や大津選手にもビッグチャンスが生まれますが、シュートは枠を捕えきれません。シュート数はヴィッセルの12本に対し、レイソルが19本。90分を通して攻め続け、2点ビハインドを一時は逆転するという奮闘を見せましたが、準々決勝勝ちぬけはなりませんでした。
工藤選手は「結果を持って帰りたかった。これから広州戦もある。逆転をするという自信をつけたかった中で、掴みかけたものを自ら手放してしまった」。
また鈴木選手は「3点を取らなければいけない状況で3点を取れ、3-1になって自分達が勝ちあがれる所まで持って行けたのに、最後に1点取られて、結局勝ちあがれなかった。自分達に何が足りなかったのかを見直していきたい。どこがほころんでいたのか、神戸の勝負強さとの差は何だったのか追求していかないと今後、上にはいけない」。一時はミッションを達成していただけに、本当に大きく深い悔しさが言葉になって表れていました。
それでも、15日にアウェイ広州戦を控え、今日と同じようにアウェイでの第2戦で3得点が必要な戦況を経験できたこと、得るものもありました。「こういう経験から学べるものはある。交代選手含め、全員の良い勉強になった。今後ゲームコントロールできるようになるために学ぶ部分の多いポジティブな試合だったと思う(鈴木選手)」。
まずは、その前にリーグ戦。浦和レッズとのアウェイゲームが11日の金曜日に予定されています。1stステージでは、無敗のレッズに土を付けられそうなところで、あと残り僅かで同点ゴールを許しただけに、その雪辱と、2ndステージの優勝争いに食らいつくためにも、勝ち点3を取って、広州へ飛び立ちたいところです。