5年ぶりの勝利!
担当:河原 正明
2009年10月以来5連敗中だったジュビロ磐田に5年越しでやっと勝ちました。スコアは1-0、リーグ戦では4月20日のアウェイ・鳥栖戦以来の完封勝利となりました。そしてこれで何よりも「ジュビロとの相性の悪さを断ち切れた」(ネルシーニョ監督)ことでしょう。
去年に引き続き雨のヤマハスタジアム。しかし、これまでと違いスタンド拡張工事のため、日立台同様にホームチームとビジターチームが左右全て入れ替わりました。これでいままでと運気が変われば、と密かに願っていました。
試合は激しい雨の中キックオフ。芝のコンディションは素晴らしく、水がたまることはありません。しかし、ボールスピードが速まるので互いにトラップでミスする場面が目につく立ち上がりでした。レイソルは立ち上がりにサイド攻撃からシュートまで持っていきますが、その後は次第にホームで勝利をと強く攻める相手に対して受け身になりつつありました。やはり両FW、日本代表の前田選手と金園選手のキープ力を活かそうとロングボールで仕掛けてきます。
対するレイソルですが、今日は近藤、渡部の両CBが最後まで相手FWに屈することなく抑えつけました。特に空中での競り合いの場面でも高さや、低いボールにも相手より先に頭を出すなど負けるシーンはほとんどありませんでした。「相手がロングボールで攻めてくるだろうことは想定していた。ハネ返す場面も多かったけど、ボランチとサイドバックの選手たちがうまく拾って前へつなげてくれた。ハイボールに勝つのは自分の売りですから」と渡部選手。「ACL全北戦に向けてもいいシュミレーションになりましたね?」という問いに「いや、これまでのACLでの経験があったからこそ、今日のように高い相手に負けなかった」と返しましたが、選手たちは戦いの中で確実に成長しています。
そして守備陣の踏ん張りに応えたのはジョルジワグネル選手。「ピッチが濡れている状況はキーパーにとっては難しい。大事な時間帯でいいタイミングで前を向けるボールが来たので、思い切ってシュートを打った。うまくバウンドして相手にはイヤなシュートになったと思う」と振り返るように、前節マリノス戦のアシストに続いてまた黄金の左足が輝きました!
意外なことに今季初ゴール。「ゴールを取りたいと思っていたけど、経験上ゴールは『取れる時が来たら取れるもの』。チームのことを先に考えているよ」。
このゴールはこのまま相手の攻撃を受け続けたら決壊してしまうかも?、という厳しい戦いを強いられていたDF陣だけでなく、攻撃陣にもベンチにも勇気を与えた1点でした。
相手はさらに攻撃的な選手を送り込み、必勝の構えに。レイソルは守備固めではなく、右MFに田中選手を起用し「さらにポゼッションとボールのキープで相手を上回る」策に出ます。田中選手は監督の狙い通りに空中での競り合いでも強さを見せ、「ゲームを落ち着かせることができた」(ネルシーニョ監督)とプラン通りに試合が進めます。
そういう局面局面で何度もチャレンジ&カバーを続けるのはレイソルの特長。最後まで「体を張って粘り強く守れて、1点差のゲームを勝ちきれたのは大きい」と大谷選手。「今季はこれまでこういう形での勝ちがなかった。この先も長いリーグ戦を戦う上でも大きい」と安堵の表情を見せていました。
チームは明日の午前に練習を行い、昼過ぎには韓国に向けて出発します。「日本を代表して(大谷選手)」全北現代との戦いに挑みます。なお、今日の試合出場した選手はトレーニングメニューの関係でファンサービスを行いませんので、予めご了承ください。
最後に今日も雨の中ご声援いただきましたサポーター皆様にお礼を申し上げます。最後まで途切れることのない声援でチームを奮い立たせ、戦い抜けさせてくれました。さあ、次は再びアジアでの戦いです!この勢いのままここからの6連戦を全勝できるよう引き続き応援をお願いします!