グアムキャンプ6日目
担当:大重正人
今日で6日目、11日間のグアムキャンプの中日となりました。午前は、2グループにわかれてのトレーニング。キリカエのパスゲームをおこなうメンバーと、11人がピッチのポジションに広がってのフォーメーション練習でした。ロボ選手を除けば、去年からずっと主力だった選手たちのグループは監督が大きく指示を出すこともなく、スムースにボールを展開し、サイドからのクロスにFWが飛び込む形が作り出されます。
しかし、新加入の選手にとっては、初めての目の当たりにするネルシーニョ流のトレーニングです。監督はパスを受ける選手の名前を呼びながら、「2タッチでいいから丁寧につないでいこう!」と指導していきます。最初はスムースでなかったDFラインからボランチのボール回しにも徐々にテンポが生まれ、サイドからは藤田&福井の新加入サイドバックコンビが鋭いクロス。北嶋選手が得意のニアで何本もきれいに合わせるゴールで大きな活気が生まれます。
「特に後ろの選手はボールの動かし方が特殊だったりして、慣れるのに時間もかかる。去年のマスもBチームで8割ぐらい慣れてから、残り2割のところを主力組で合わせていったよね」とチーム最年長らしく、新加入選手たちに気を配ります。誰が出場しても同じサッカーができる。そんなレイソルの強みは、こういう土壌を監督が少しずつ築き上げていったからこそ生まれたのです。
紅白戦、300×12本、また紅白戦。常に心身とも全力を注いできた選手たちに、ネルシーニョ監督が声をかけました。「午後はプールだ!」。このキャンプで一番の歓声と笑顔が弾けたのは言うまでもありません。監督がレイソルに来てから残してきた結果に対し、よく「ネルシーニョマジック」という言葉で表現され、「マジックではないよ」とやんわり否定してきた監督。しかし、選手たちの心と体を一気に癒し、また明日から頑張るぞと自発的に思わせる休息と魔法の言葉。これこそ「ネルシーニョマジック」ではないでしょうか。午後は30分ほどピメンテウコーチの指導のもとプールで身体を軽く動かし、しっかりと休養に努めました。
しかしキーパー陣は別でした。両サイドからのクロス対応に4人が臨みます。いつもの日立台のトレーニングではピッチスペースに限りがあって、このような練習ができるのもグアムならではです。さらにFPがプールのため、シジマールコーチに加え、井原コーチ、布部コーチの援軍もありました。
サイドからゴールへ向かってくるような"インスイング"のキックが繰り返されます。レイソルで言えば、左サイドのCKは右利きのレアンドロが、右サイドは左利きのジョルジが蹴るキックを想像してください。昨年10月のアウェイ広島戦でキタジのヘディングゴールをアシストしたジョルジのクロスもまさにこの形。「ニアに選手が入ってくると、キーパーにとって予測しづらい本当に難しいボールになる」とジョルジも言っていました。
しかも、このところ、グアムの天気は、午前はじりじり真夏の太陽、午後は雲が早く流れるような風が吹き付ける日が多いんです。今日はゴールに向かって追い風となり、クロスがゴール前でぐんと加速したり、鋭く曲がり落ちたり。右サイドからは井原&布部コーチが利き足とは逆の左足でクロスを入れ、本当に今日は特別で有益なトレーニングに。休みなく頑張った「チームGK」からは自然と拍手が起こりました!
明日からグアム後半の5日間のスタート、引き続き第2グラウンドでおこないます!