9月15日へ
担当:大重正人
まず、今日のACLへ向けて、サポーター皆さんが抱いてきた気持ち、重さ、熱さ、そういったものが試合前の選手たちを心強く後押ししてくださいました。マスゲームの準備、キックオフ前の応援からこの日に懸ける思いが爆発するように、日立台が黄色く燃え上がりました。
ただ、広州恒大はやはり困難な相手でした。シュートは6本でしたが、3ゴール。立ち上がりのオウンゴールを含め、セットプレーのチャンスを逃しませんでした。パウリーニョ選手の直接フリーキック、Jリーグではなかなか目にすることのできない弾道、スーパーなゴール。後半にも追加され、0-3という非常に厳しい状況になりましたが、なだれこむような工藤選手のゴール。エースの一矢でレイソルは最後に息を吹き返しました。
工藤選手は今日の試合を振り返り「このような雰囲気をつくっていただいて、選手としては結果で恩返ししたかったが、このような厳しい状況になって、悔しさというか、選手としてはやるせない思いです。ただ、まだまだ残り90分もありますし、ポジティブにとらえ、アウェイの地で広州がこれだけできたことを、レイソルとしても、何かを起こせるという自信を常に持って、諦めずに戦い続けたい」と発しました。
テレビ中継のインタビューに応えたあと、場内を回り、スタンドのサポーターヘ向けて、これまでの、今日の応援への感謝を表し、そして両手を何度も挙げてサポーターを鼓舞し、「自分たちはまだまだ、決して下を向かない」とファイティングスピリットを示すようなアクションを繰り返しました。背番号9を背負うエースとして、今日の敗戦の責任を負い、それでもなお戦い続けるという強い気持ちを日立台に再び呼び起こしました。
吉田監督も「1stレグ、ホームでの1-3。悔しいです。セットプレー3発。ただ我々がプレーできなかったというわけではなく、たくさんのプレーする時間とクオリティ、プレーする勇気をもって戦ったと思います。点差は2点付き、アウェイゴールを3つ与えましたが、まったく悔しいだけで悲観はしていません。いずれにしても最後に我々が獲った1点を2ndレグにつなげるべく、これから間に入ってくるリーグ戦、ナビスコを経て、勇気や今日やれたという自信、戦えるという手ごたえを持って、次の9月、アウェイの地に行きたいと思います」。来たる甲府戦、ナビスコでのネルシーニョヴィッセルとの再戦。そして目下年間首位のレッズとのアウェイ戦。そして9月15日のアウェイ広州戦へと歩みを進めていかねばなりません。
大谷キャプテンの欠場の影響は当然あったと思いますが、それでも代わりに入った中山雄太選手のプレーも攻守にわたり堂々としたものでした。それでも「まだまだやれた部分はあると思っている。セカンドボールや、チームを助けるという部分で反省しないといけない。特に球際の部分はもっと改善が必要だと思った」「縦へのパスは自分の特徴でもあるし、そこは前向きに捉えて、まだまだできると思うので練習からやっていきたい。中国のチームと対戦できたことは自分にとって良い経験になったし、今後につなげていきたい」と弱冠18歳にしてこの大舞台でこの相手と戦えたことは、彼にとって、そしてレイソルにとって非常に大きな財産です。
大津祐樹選手の試合復帰も連戦を戦うレイソルにとって非常にプラスです。2ヶ月から3ヶ月の間ぐらいの復帰を目指していた中で、ほぼ2ヶ月での帰還。クリス、工藤、エデルソン、武富といった選手たちの競争で、またチームのレベルも高まっていくはずです。
今日の結果で、敵地では最低3得点が必要な状況です。やはり残念で、悔しさが残るものではありますが、またここからチームは立ち上がり、前に進んで行きます。今日のような大声援に、次こそ勝利で応えられるように。この広州戦に向けての、そして今日のご声援、本当にありがとうございました。