ACL山東戦
担当:大重正人
ACL第4戦、アウェイ中国での山東魯能戦。21000人の観衆のなか、日本から駆けつけてくださったレイソルサポーター皆さん、50名弱の一団はゴール裏上方の一角に、公安警備のもと厳重に区分けされていました。ピッチからはかなり上段の位置でしたが、太鼓の音と選手たちへの応援歌はいつもどおりのリズムを刻み、しっかりピッチの選手たちまで届いていました。Jリーグでは味わえないような、非常に刺激的なアジアでの熱戦。本当に応援ありがとうごございました。
吉田監督は試合後の会見で、こんな言葉から話を始めました。
「はるばるここまできたサポーターに勝利を届けようと。引き分けを狙うんじゃなく勝ちを狙おうと、今日で決めようという強い決意と覚悟を持って、選手とともに臨みました」
それは激しい、激しい打ち合いでした。ACL第4戦、アウェイ中国での山東魯能戦。立ち上がり、いきなりの3分。レイソルの来週ラインの裏へ相手のラストパスが通り、先制を許してしまいました。しかしそこからレイソルが怒涛の反撃を開始。
23分、レアンドロ選手が相手DF2人の密集を巧みに突破し、GKの足を間を抜くテクニカルなゴールで同点。6分後の29分、今度はレアンドロ選手がすばらしいアシストを見せます。工藤選手が最終ラインとの見事な駆け引きで抜け出すタイミングに合わせ、巧みに浮き球を相手の背後へ送ると、これを工藤選手が豪快に決めて逆転。さらに3分後の32分。今度はクリスティアーノ選手が、相手のDFと入れ替わって独走、GKとの1対1を冷静に決めて、3-1と試合を大きくひっくり返しました。
工藤選手は「初めに失点はしたが、そこから1点2点と追加し、自分のゴールもみんながハードワークして、前線からプレッシャーをかけて、スペースを作りあって生まれたゴールで、冷静に流し込めた。みんなのおかけだと素直に思っています」とその反撃を振り返りました。
しかし、山東の反撃も非常に迫力がありました。34分には左サイドのクロスからヘディングを決められ、その直後には、GK菅野選手が一度離したボールを、再び手で扱ったと主審にジャッジされ、ペナルティエリア内からの間接FKに。レイソルは10人がゴールライン上に並び、シュートに立ち向かいますが、日立台でもゴールを決めたモンティーリョ選手は、またしてもゴール上方に正確なシュートを放ち、瞬く間に3-3の同点となってしまいました。
後半4分にはPKを許し、3-1から1-4と逆転される非常に厳しい状況に追い込まれました。ここからは山東が守備の意識を高め、逆にレイソルが主導権を握り、山東がカウンターを繰り出すという展開に。ここでレイソルは焦らずさらなる失点を防ぎながら、落ち着いて反撃のチャンスを窺い、ついに31分に追いつきます。「壁と壁の横にいる選手の間にスペースがあったので、そこを狙った」というクリスティアーノ選手のフリーキック。彼のパワフルな一撃は、GKの直前でバウンドし、そして後逸。その力と魂がこもったような同点ゴールでした。直後にレアンドロ選手が1対1のチャンスを迎えるも、ここはGKの好守に遭い逆転はならず。最後は相手の猛攻をなんとか防ぎきり、合計8ゴールの乱戦は引き分けに終わりました。
吉田監督の試合後の会見コメントです。
「どちらが勝ってもおかしくない試合であったと思っています。我々は今、リーグ戦で2回負けていて、はるばるここまできたサポーターに勝利を届けようと。引き分けを狙うんじゃなく勝ちを狙おうと、今日で決めようという強い決意と覚悟を持って、選手とともに臨んだのですが、その結果が得られませんでした。ただ、終盤に、この会場の雰囲気、選手にとっては若干ストレスのかかるジャッジを含め、最後の最後まで走り切り、オーガナイズを保った、その選手の頑張り、姿勢はとても勇敢だったと思いますし、評価しなければならないと思います
続いて、中国メディアから「韓国の全北と同じシステムに見えましたが」という質問がありました。
「まず、我々が韓国の全北と同じようなシステムで戦ったというのは、そのとおりだと思います。先ほど申し上げたとおり今日で決めようと。今日で決めようということは勝ち点3を取ろうということだったので、決して守備的に行ったのではなく、点を取って勝とうという下で、布陣もメンバーも選びました」
また別の中国メディアから、交代が1人だったこと、大津選手が帯同していなかったこと、そしてこの日の引き分けという結果について質問が続きました。
「まず、交代は1人しか代えませんでしたけど、点を取る、あとは選手たちの集中度というものが高く保たれていたところがあって、そのままもう1点を取りにいこうと、残りの5分まではそういうふうに考えて、交代は1人だけでした。
大津については、今回は遠征に帯同していません。連れて来ていません。これから我々は今日の試合を含めて11試合が続いていきます。最大で中5日、あとは中3日と中2日。そのコンディションの中で、11試合すべてをトータルで考えていかなければならない。その中で、大津はキャンプから出遅れたため、コンディションが彼の本来持つ能力に対する今のコンディションが100%ではないので、日本に残してこれからの続く試合に備えようという決断で、彼をここに連れてきていません。もちろん必要な戦力ですから、早く戻ってきてくれることを願っています。
ACLは、今日1ポイント取りました。山東に3ポイントを与えていません。なので、我々が非常に大きくラウンド16に近づいたことは数字上の事実であると思っています。もちろん、残り2試合を2勝するつもりで戦いたいと思っています。目標を達成できたとは思っていません。山東魯能、すごく強い相手ですけど、それでも我々は今日決めにきましたので、達成したとは思いませんが、最低限の仕事、最低限のポイントは獲得できたと思っています」
大谷選手も監督とほぼ同じように、この結果を受け止めています。
「勝って帰るつもりでしたし、勝って今日決めるつもりで来たので、満足はしていない。リードされる場面もあったけど、自分たちがリードした展開でもあったので、誰も満足はしていないです。ただ、ライバルとなる相手に勝ち点3を与えずに自分たちが勝ち点1を取って日本に戻ることは、まったくネガティブなことではないので、自分たちが1つでも前進したと考えられた部分はあると思います」
同じグループのもう1試合、ビンズオンvs全北は、終了間際にビンズオンが同点に追いついて1-1。これで順位表は以下の通りとなっています。
1位:全北現代(勝点8、得失差+6)
2位:レイソル(勝点8、得失差+5)
3位:山東魯能(勝点4、得失差-3)
4位:ビンズオン(勝点1、得失差-8)
3位の山東は残り2試合で連勝しても勝点10。レイソルは2試合で勝点3を獲れば勝点11に達しますので突破が決まる状況です。残り2試合引き分けで勝点10でも優位な状況に変わりありませんが、それでも、1試合でも早く、勝利で突破を決めたいというのが、選手スタッフの強い思いです。
来たる4月22日(水)、グループ首位を争う、韓国の全北現代との首位決戦。場所は我らがホーム日立台、大きな大きな後押しを得て、大きな成果を勝ち取りたい一戦です。どうぞ日立台での応援をよろしくお願いいたします。