2連覇ならず
担当:河原 正明
1点の重み。FUJI XEROXスーパーカップは残念ながら連覇ならず、2012Jリーグチャンピオン・サンフレッチェ広島の前に惜しくも0?1で敗れました。
今日も国立競技場には朝早くから多くのレイソルサポーターが集まっていました。開門と同時に黄色くなったゴール裏。そして試合開始には大幕での選手出迎えに、いよいよ開幕と気持ちが高ぶる雰囲気を作っていただきました。
昨年のJリーグでは2度の対戦で1勝1敗。しかし、リーグ戦の勝ち点・順位では大きく差を付けられました。しかしながら我々も天皇杯王者として、何よりもタイトルに向かう気持ちが強いクラブとして負けるわけにはいきません。
レイソルはちばぎんカップのスタメンから谷口選手に代わり、大谷キャプテンが戦列に復帰。今季取り組んでいる3バックの布陣でJ王者に挑みました。立ち上がりから連動する攻撃で仕掛ける広島に対して、まずは守備からのスタンダードで対峙するレイソルという構図で試合が進みます。レイソルも固い守りから素早いカウンターで応戦、しかし、徐々に試合のペースは相手に、特に右サイドバックから徹底した攻撃を受ける時間が長くなっていました。
膠着した試合が動いたのは29分。左サイドからのクロスボールがレイソルDFに当たってコースが変わり、それを前線まで上がってきた相手DF水本選手が頭で流すと、FW佐藤選手がレイソルDFと競りながらもギリギリのタイミングで伸ばした左足のダイレクトボレー。乾いた音を残し、ポストに当たると跳ね返りがそのままゴールイン。菅野選手もなすすべなく、相手エースの一撃の前にレイソルサポーターも沈黙するのみでした。
ハーフタイムに「アグレッシブさを取り戻そう!」と送り出されたイレブンは、高い位置からの守備でボールを奪ってからの攻撃に活路を見出そうとします。47分にはレアンドロ選手とキム選手のコンビネーションからレアンドロ選手がシュート。さらに18分にはPAわずか外での絶好のFK。レアンドロ選手のシュートは相手GKに防がれます。その2分後には増嶋選手の惜しいヘディングシュートも、しかし1点が遠かった。終盤に田中選手と山中選手を投入、天皇杯決勝の再現よろしく前線でボールを引き出し、チームを活性化させるもあと一歩及ばず。タイムアップの笛を聞いたのでした。
試合後の表彰式。銀メダルを授与される選手たちの表情を表すとは悔しいの一言でしょう。一年前とは逆の立場になりました。が、試合での借りは次回対戦で晴らすだけです。 そして、挨拶に向かった選手たちに「ACL!ACL!」と絶妙なタイミングでエールを贈ってくれたサポーターの皆さん。「最後まで応援してもらい、励ましももらった。本当にありがたいが結果を出せずに申し訳ない。すぐに試合があることを前向きに捉えて、切り替えて貴州戦に向かいたい」(工藤選手)。このコメントで感謝の意とさせていただきます。
今日の大会、トップチームも頑張っていましたが、もう1人朝早くから頑張っていた選手がいます。前座試合のNEXT GENERATION MATCHにJリーグ選抜チームの1員として出場したU-18所属のGK伊藤俊祐選手です。昨年はGK中村航輔、MF秋野央樹、MF中川寛斗(湘南)の3選手が出場しましたが、今回はただ1人の選出でした。昨年の天皇杯、そして先週のちばぎんカップの後座試合にも出場し、大きな声援を受けていましたので覚えている方も多いでしょう。
今日もスタメン出場、前半の35分間のみプレーしましたが、DF陣の攻守でピンチの場面も少なく、得意のシュートストップも見られずじまいでした。
ただJ選抜チームは、昨日初めて集まって今日の試合でしたの「レイソルでならこうする、というところも違った」と代表・選抜チームゆえに試合開始は戸惑ったことも。「それでもここでしか経験できないこと。それができたのはいい経験」と前向きに話していました。
昨年、同じこの舞台に立った中村選手はトップ昇格を果たしました。「いつも一緒に練習していたので刺激になっています。でも、今年は自分がプレーで示していかないと」と最上級生の心構えも伴っているようです。「先週の日立台に続いて、初めての国立。大舞台に立てたことは幸せですし、レイソルサポーターの拍手がうれしかった」と顔をほころばせていました。来年もアカデミーからこの試合に出場できることを期待したいですね!
さて、トップチームは明日から中国遠征に向かいます。さあ、次はACLです。工藤選手のコメントだけでなく、試合後の"ACL"コールに応えられるように今持てる全力で挑みます。遠征中の模様は広報日記でお知らせします。
なお、試合中継も今シーズンは日本テレビ系列のCS放送(生),BS放送(録画)で中継されます。ぜひ、ご視聴、ご声援いただきますようお願いします!