激戦終えて
担当:大重正人
Jリーグの第2節、日立台でのホーム開幕戦。平日のナイトゲームではありましたが、柏、仙台両サポーター合わせて9000人を超える皆さんが日立台にお越しくださいました。その中で、レイソルの一員として何度も見てきた渡部選手の高いヘディングが、今回はレイソルのゴールに突き刺さりました。そして土壇場まで追い込まれた89分、クロスボールのこぼれ球を今度はレイソルのDF鈴木大輔選手が蹴りこんで、1-1のドローとなりました。この結果について、吉田監督がまずコメントしました。
「Jリーグのホーム開幕戦ということで、平日にもかかわらず、たくさんのサポーターに来ていただいた中で、勝ち点1で終わったこと、勝ち点3をもちろんめざしましたけど、勝ち点1に終わったことは率直に悔しいですし、次に向かってまた進まなければいけないと思っています。
ただ、仙台は予想していたとおりというか、とてもしっかりサッカーをするチームだと思っていて、そのとおり、とてもしっかりと我々の何かを研究して、この試合にぶつかってきたなという印象を、立ち上がりから、キックオフの時から受けました。その相手に、言ったら負けるときのパターンといいますか、セットプレーでやられる、カウンターから失点をするというところで1失点を食らいました。
ただ時間はありましたから、選手たちとプレーをしようと、プレーをする中で徐々に糸口を見つけていこうじゃないかというなかで、相手の退場もありましたけれども、1点を返し、この勝ち点1をこれから、ここで拾った勝ち点1というものを生かしていかなければいけないですし、シーズンを通して、生かしていきたい、いかなければいけないよねという話を、さきほど選手にもしました」
堅く守れるベガルタにとっては、絶好の先制点。そしてレイソルにとっては重くのしかかる1点となりました。この1点で、さらに相手の守備の意識や集中が高まりました。メディアから、そこまで仙台は引いていたわけではないが、いつものリズムがあまり出なかったことへの質問が監督へ寄せられました。
「中盤までといいますか、そこでの糸口は十分に見つけられていたんですけど、最後の相手のDFの裏に入っていかなければいけない。もちろん相手は基本的に10人でブロックを作っていますから、その10人+キーパーで11人を崩していくという中で、最後のDFの裏に入る動きというところが、我々の前半に欠けていたものだと思います。最後の相手の裏に入り込むというそこの部分は、大きな課題だと思います」
今日はレアンドロ選手、武富選手がメンバーから外れるなど入れ替えがありました。その中で、ハーフタイムには「中盤の作りはこのまま続けていこう」と評価するコメントがありましたが、中盤3枚へのプレーについてはこのような評価を話しました。
「メンバーは基本的には自信を持って送り出していますから、特には、メンバーどうこうということではないです。今日は中盤に茨田、大谷、栗澤という、いわゆるボランチとしてやってきた選手が3人並んだわけですけど、その中で中盤の3人はとてもクレバーに戦ってくれました」
そして一方がボールを長く保持すれば、一方が守備を固める。そういった展開が予想されるなか、どういったことがポイントになるのか、質問が続きました。
「基本的には試合をやってみなければ分からないんですけど、こういった試合が増えていく可能性は、申し上げた通りあると思います。分析されて、スカウティングされ、研究されてということに関しては、それを打ち破っていなければならないですし、相手が11人そろっているところでも、相手が3人欠けているとか、カウンターでウチが取れればそれに越したことないですけど、相手が11人そろっている中でも、それを破っていくようなプレーというのは身に付けていかなければならないと思いますし、その姿勢を絶やさずにやっていこうと思っています」
シーズン開幕して、ここまで5試合を戦い、3勝2分。1試合も負けがないスタートを切れていますが、レイソルの試合を見た相手も黙ってみていないでしょうし、研究・分析もされるでしょう。さらにそれを乗り越えなければなりませんし、そのためにより高いレベルをめざし、練習や試合を重ねていかなければいけません。来たる戦いは、ACLの山東戦。もう4日後にはまた熾烈なアジアの戦いが待っています。
今日も多くの声援をいただきありがとうございました。今日は激しい接触があり、プレーが止まるシーンが多くありました。少し不穏な空気が漂いそうになるなか、それでも柏熱地帯からはすぐに気持ちを切り替え、新たな歌声で選手たちを鼓舞する応援がとても印象的でした。最後の最後の1点、1年間リーグ戦で負けがない日立台の力が大きく後押ししたと思います。また火曜日もどうぞよろしくお願いします。