2016年7月10日

浦和戦

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担当:大重正人

「前からボールを奪いに行く」という積極的な姿勢が、立ち上がりから存分に発揮されていました。守備時は2トップの一角となる中川選手がスイッチを入れ、ディエゴ選手がそれに続き、サイドからは伊東&クリスがスピードあふれるチェイス。ボールを奪われてもすぐに回収し、またクリアボールを拾う。キックオフから、ペナルティエリアに侵入し、シュートまで持ち込む回数は相手より多かったと思います。

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時計を見ながら、5分、10分、15分と、今日はいいリズムで戦えていると感じられた立ち上がりでした。だからこそ、このいい流れの時間帯に先制したい、先制できればという試合でした。ただ前半30分、ペナルティエリアまでなだれ込んだ攻撃をシュートで終えられず、カウンターに。決定的なピンチはGK中村選手の鋭い飛び出しもあって枠外に外れ、胸をなでおろしましたが、それもつかの間。阿部選手の見事な直接FKを決められてしまいました。その前にも中村選手がスーパーセーブで阻んだものの、強烈なミドルシュートを浴びていて、以前もものすごいミドルシュートを決められたことがありましたが、今日の阿部選手も当たっているんじゃないかという嫌な予感が現実になってしまいました。

それでも、0-1なら、まだまだチャンスがあると思えた、それまでの戦いぶりがありました。前半残り、畳みかけてくる浦和の攻撃をしっかりゼロで凌げば、というところを踏ん張り、後半に望みをつなげました。しかし今季失点の多い時間帯、後半開始早々に2失点目。これも防ぐのが厳しいループシュートでした。それでも交代選手を投入しながら、運動量をできるだけ落とさず攻撃を続け、また最終ラインは何度もあったカウンターのピンチを必死に防ぎ、それ以上の失点は食い止めました。

「力のある相手に対しても、なるべく主導権を持ちたい、前からボールを奪いに行くというパワーを持って、今日のゲームに臨んだ。選手たちがトライして戦って90分走り続けたことに関しては満足しています」という下平監督の言葉。決して手も足も出なかったという試合ではなく、選手は持てる力をすべて出して、走り続けて、ゴールを返そうという気迫も出して、最後の最後まで全力で戦い続けました。

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ただ一方で、スコアは0-2。「試合はシュートが入るか入らないかで決着がつく。0-2という結果は真摯に受け止めなければいけない」。枠に阻まれた秋野選手やディエゴ選手のシュートが入っていれば、結果が変わっていたかもしれませんが、力で出しつくしたうえで、中谷選手が悔やんだように「完敗」という結果。試合後、チームメイトに先んじて、中村選手と並んでサポーターのみなさんの前に進み出た姿に「自分が中心になってこのチームを引っ張っていくんだ」という気概を見ました。

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自分たちがACLに出場するためには、当然ACLに出場したクラブを倒さなければなりません。今日の浦和、次節水曜日の広島、さらに続くFC東京、ガンバ大阪。もちろん今日の戦いが決して無駄になるものではなく、ハードワークや走力、気迫なくして、試合に勝つことはあり得ません。今日、浦和という強敵に対してここまでの力を出せたことを糧にして、このベースの上に戦術や技術を上積みできるように。もちろん結果も必要です。水曜日はディフェンディングチャンピオンの広島戦です。今日も勝利を信じて、埼スタまで駆けつけ、立錐の余地もないほどにスタンドを埋め尽くしてくださった多くのサポーターのみなさんの応援と期待に応えなければいけません。

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