2016年7月14日

広島戦

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担当:大重正人

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いまだにタイムアップの瞬間のように、力が抜けたような感覚です。選手やスタッフ、そしてこの日立台で声を張り上げて応援いただいたサポーターのみなさんが一番そうかもしれません。61分に同点に追いついて、残り30分。さあここから。大逆転をめざして戦い、大逆転を期待して応援し続けた30数分間でした。今日は正直どこから書いていいか、わからないような試合です。

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今日も立ち上がりから、いいスタートを切りました。この時間帯に先制したいと思っていた矢先、セットプレーからのヘディングシュート!ゴールを決めたのは中山雄太選手、待望のプロ初ゴールでした。「ゴールを決められたのは非常に嬉しいです。でもそれ以上に今日は試合の結果、内容に悔いの残るものがあった」。そこから展開は一変します。

31分、43分と連続失点。果敢にシュートブロックに飛び込んだ末のディフレクション、GK中村選手が懸命に腕を伸ばしましたが、わずかに届きません。ここは何とか2失点で食い止め後半へ持ち込みたいところで、広島に畳みかけられ、サイドからのクロスをヘディングで合わされて3失点目。

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この日、大谷秀和選手が5月18日以来、約2か月ぶりに試合復帰、いきなりの先発起用でした。立ち上がりからアンカーのポジションで攻撃のリズムを生み出し、久々のブランクを感じさせないプレーでした。しかし失点が続き、チームメイトを必死に鼓舞する役目を果たさざるを得なくなりました。「当たって入るというのはサッカーにはあるし、それを不運で終わらせてはいけないし、そこにはそうなってしまった原因がある」。中山選手も「不運でまとめてしまえば、多くのゴールについて言えること。その前に断ち切るという部分で自分の力がまだまだ足りないと感じている」。失点場面以外にも決定的な場面を多く作られ、ゴールマウスに3度もシュートが阻まれる幸運もありました。

ハーフタイム。サイドからの1対1を仕掛けられての失点に下平監督はチーム全体の守備の間延びを指摘し、「もっとコンパクトに。もっと早くスライドしろ!勇気をもってラインを上げろ」と指示し、また攻撃では「焦れずに、前が詰まっても、何度も何度も繰り返せ!」と送り出します。左サイドで起点を作り、大谷選手が右サイドへ大きなサイドチェンジ。これを受けた伊東選手が1対1をしかけ、柔らかなクロスをディエゴ選手がヘッドで叩き込み、2-3。

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その5分後。丁寧なビルドアップで前進し、中谷選手からの鋭いくさびはクリアされるも、それを拾っての2次攻撃。左サイドからクリスのクロス、伊東選手の落としに飛び込んだディエゴが倒されてPKのホイッスル。これをクリスが慎重に沈めて、レイソル復帰3戦目にしての初ゴール。試合を振り出しに戻すとともに、日立台のボルテージをこれ以上なく爆発させました。PK獲得の笛から、ボールをセットして、ゴール。そして反撃へ。この間日立台に響き続けた「突き進め柏、止まらない柏。俺らは叫ぶ、行け柏」の応援歌。2014年のナビスコ準決勝2ndレグの広島戦を思いだすような、味方への後押しと相手への重圧。今日の反撃は、この日立台でだからこそできたことだと強く思っています。日立台が生き返りました。

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ただ、このサポーターの後押し、流れのなかで、4点目が獲れるチーム、勝ち点3を獲れるチームにならなければいけない。それを選手たちが一番痛感しています。まだまだ足りません。攻勢に出た時間で獲りきること、攻撃の時間を長くすること、守勢に回っても踏ん張り切ること。失点しても気落ちせず、反撃できるという自信を持ち続けること。今日は途中出場で切り札として起用された秋野選手、小林選手に大きな大きな期待を込めて。いかに彼らがチームを勝ちに導ける存在に成長していけるか。一方で1-0から1-3にされた試合を、3-3まで押し返すというのは、力がなければできないことでもあります。このポテンシャルを確実な真の力にしていけるように、今日の内容を反省し、良かったところは継続し、一日一日のトレーニングや試合をもっと成果のあるものにしていかなければなりません。来たる日曜日、味スタでのFC東京戦、今度こそ勝利と喜びを。