2020年12月12日

セレッソ戦

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担当:大重正人

お互いのプレースタイルががっぷり四つに組み合い、厳しく激しい90分間の戦いでした。レイソルもセレッソも組織的な守備が持ち味で、一方で攻撃のタレントたちがいかにその固い守備を打ち破るか、そういう試合だったと思います。ただお互いに大きなミスもなく、集中の糸が切れたりするようなこともなかった。スコアレスドローというのは互いの守備陣が力を出し切った末に出た結果だというふうに感じます。

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ただ、この試合の主役は、両軍にとって、山下達也選手だったと思います。ヤマにとっては、2011年の札幌時代を除き、セレッソは2006年のプロ入りから12年半を過ごした思い入れのあるクラブ。2018年の途中にレイソルにやってきたものの、これまでは離脱などもあって、古巣対戦はありませんでした。今日が初めての古巣戦、そして長年ホームとして戦った長居スタジアムでした。

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「セレッソ相手に勝ちたいという気持ちで試合に入ったし、お世話になったクラブでもあるので元気だぞというところを見せたいと思って試合に入った」。清武選手を中心に、ビルドアップからレイソルの陣地へ押し込まれる時間も続きました。ただ「特にキヨがドリブルで仕掛けてきたら怖いなという印象は受けたし、キヨだけじゃなく他の選手も、相手にしたら嫌だなという印象はありました」という言葉の一方で、「自分はゴール前で跳ね返すというのが一番の仕事」という持ち味を存分に発揮。リーグ有数の経験を誇るセンターバックらしいプレーを最後まで続けました。試合後には、その登場を待っていたかのようなセレッソサポーターに挨拶し、この一番の拍手を贈られていました。まだまだ元気だぞ、という姿を存分に見せられたのではないでしょうか。

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前半から拮抗していた試合の中、後半開始からピッチに送り込まれた小林祐介選手も存在感を示しました。「前半はなかなか奪ったボールをマイボールにすることができなかったので、まずは奪ったボールを大事に繋いでいこうということと、そこで自分がアクセントになれればと思って試合に入った」。ボールを奪い、セカンドボールを回収。ビルドアップにも加わりながらチームを前進させ、そして敵陣では中央の厳しいエリアにも積極的に楔のパスを打ち、攻撃のリズムを作り出しました。今季はなかなか出場機会が多くはありませんが、それでもこうしてチャンスを得たときに、自分の力をしっかり発揮。チームを支え、いいリズムをもたらすことの出来るボランチらしいプレーでした。

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守備の安定の一方で、やはりいかにゴールを奪うかというところは、今日はなかなか成果を出すことはできませんでした。残る2試合、広島は35失点でリーグ四番目、そして最終戦の川崎は28失点とリーグ最少。固い守備を誇る強敵をなんとか攻略しなければ勝ち点3は得られません。一桁台の少しでも上の順位でのフィニッシュは、間違いなくルヴァンファイナルや来年に向けた布石や自信となります。残り2試合、なんとか成果を残してシーズンを終えたいところです。

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