ちばぎんカップ
担当:大重正人
ちばぎんカップ、レイソルが今年取り組んできたことへのチャレンジの一端を見ることはできましたが、ゴールという結果になかなか繋がらず、最後はサヴィオが意地を見せるゴールで一矢を報いたものの、1-2で敗れる結果に終わりました。
去年は縦に速い攻撃を軸に試合をリードしながら、最終的に押し込まれて追いつかれるという試合が何度もありました。自陣に釘付けにされる時間を減らすことで、失点のリスクを減らしたい。局面に応じて、できるだけ自分たちでボールを保持する時間を長くしたいと取り組んできました。その姿勢や成果は、立ち上がりから見られました。ジェフの前々からのプレッシングスタイルに対し、GK松本選手から繋いだり、また一つ奥へ飛ばしてフリーの選手を狙ったりして、ジェフの守備ラインを一気にブレイクする場面を作り出していました。
ただ、ジェフも昨年からJ2で勝点を計算できるスタイルが熟成され、今日もロングボールを巧みに使いながら、レイソルの陣地へ攻め込んできました。レイソルはなかなか押し返すことができず、試合を通して許したシュートは前後半10本ずつで20本。レイソルが8本。井原監督も「千葉さんが我々の守備のプレッシングを長いボールをうまく使いながら外してきたところで、なかなかいい形での守備が前からハマらなかった。セカンドボールの争いであったり、球際のところも千葉さんが少し優位にゲームを進めていたと思うので、開幕に向けてはしっかりとチームとして気持ちもプレーももう一度準備していかなければいけない」。
今日の試合でトライしたこと、できたこと、できなかったこと、ピッチの外側からは窺い知れない狙いもあると思います。そういう検証や反省がもう選手やコーチングスタッフの間で始まっていることでしょう。新加入選手たちも多く出場を果たしました。応援いただいたファンサポーターの皆さまに、色濃く印象を残した一人が、島村拓弥選手でしょう。後半28分から出場。右サイドでボールを受けると、細かなボールタッチで相手を剥がし、味方へパスを通して、またスペースで受け直す。狭い局面を打開できる突破力は、触れ込み通りのストロングポイントで、この日のスタジアムをと大きく沸かせるプレーでした。
また最後に一矢を報いたサヴィオ選手も、さすがのシュートでした。「いいところにボールを止めることができた。前半、同じような角度から同じようなシュートシーンがあって、感覚が掴めていた。うまくボールを収めて、得点を決められて、良かったなと思います」
ただ試合に敗れたこと、思うようなプレーができなかったことへの悔しさも強く滲ませていました。「非常にミスが目立った試合で、難しい試合になった。ただ開幕戦に向けて良い準備をしてきたと思っているし、今日敗れた要因をしっかり振り返った上で、それを教訓にして、限られた時間ではあるが開幕戦に活かせるように、準備をしていきたい。そして初戦を勝利で飾ってサポーターの皆さん喜びを分かち合いたいと思います」
今日は残念ながらすっきりした勝利とはいきませんでした。期待も不安もいろんな思いや感情が湧き出てくるかもしれませんが、柏レイソルの選手もスタッフも現状としっかり向き合って、チームが成長していくことを日々めざしています。ライバルたちとの戦いは今季も簡単ではありませんが、どうかチームへのサポート、後押しをどうぞよろしくお願いいたします。選手たちへの新しい応援歌、今日も黄色く染まった日立台のスタジアム。多くの方に支えられていることを改めて実感しました。今シーズンもどうぞよろしくお願いいたします。