2009年5月 9日

小さな思いを大切に

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担当:河原 正明
今日はいささか旧聞ですが、去る5日に行われた浦和戦の試合前に行った「小児がんと闘う子供たち」での活動の模様をご紹介したいと思います。
普段、こうした活動を紹介する機会は少ないのですが、みなさんここ数日選手や監督が胸に金色のリボンを付けて取材や会見をしていたのはご存知でしょうか?その「ゴールドリボン」は、小児がんへの理解と支援の願いを込めた、世界共通のシンボルマークであり、柏レイソルはゴールドリボン運動に協力しています。
この活動はクラブスポンサーの「アフラック」様と「財団法人 がんの子供を守る会」様と共同で実施しているイベントで、クラブの社会貢献活動としてこれまでにも6回実施してきましたが、今回から初めて活動を公表することになりました。
対象となるのは、小児がんや難病と闘っている子供たち。もちろん中にはすでに完治したお子さんもいらっしゃいます。今回は32名の子供たちと保護者の方が参加しました。

まずはスタジアムツアーからスタート。試合前のロッカールームを案内すると、どの子も用具係がビシッと揃えたユニフォームやウェア類に驚きます。ここから戦いが始まるという神聖な場所でもあり、少し緊張気味にしている子が多かったです。

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続いてピッチで記念撮影と芝生体験を。あいにくの雨でしたが、国立の芝を直接触ることができる貴重な機会です。お子さんたちよりも保護者の方のほうが興奮していたようですが。
その後室内練習場に戻り、池田・根引両コーチに大谷主将と比嘉・工藤選手と合計5名が参加してのふれあいの時間を。大谷選手は2回目、比嘉・工藤選手は初の参加となります。

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メニューはボール運びゲームや手つなぎドリブルなど、簡単そうに見えても、みんながお互いに協力しないと出来ないゲームを、池田コーチの指導の下で楽しみました。

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工藤選手も小さなお子さんと歩幅を合わせてリードしていきます。大谷選手は一番人気。いつでもひっぱりだこです。

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イベント中に「こんにちは」という声に振り返るそこには懐かしい顔が。第1回から参加している子供とお母さんと再会したのでした。このイベントは私が営業担当をしている時以来、久しぶりに携わったのですが、7年前には小さかった彼もいまではすっかり大きくなって、元気良くサッカーボールを蹴っていました。

そんな彼からも「いつも応援しています。頑張って下さい!」と言われてしまい、逆にこちらが励まされてしまいます。我々は医者ではないので、病気を治すことはできません。でも、生きることに一生けんめいな彼らと同じ時間を過ごす、楽しいといってもらえる。レイソルがサッカークラブであることだからできること、たくさんあるのだなと改めて思います。

楽しかった時間もあっという間に予定時間をオーバーし、最後は選手たちとチャールズ・レイク アフラック会長から直接お土産を受け取ってイベント終了となりました。
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イベント中一番動いていた比嘉選手は「たくさん汗をかきました。プロの選手としてこういう機会は初めてでしたが楽しかったです。」と感想を。工藤選手も「子供は大好き。またこういう機会があれば参加したい」と笑顔で答えてくれました。
大谷主将は「(リハビリで)毎日走らされているので、こういうトレーニングだったら気持ちよくできる(笑)」と冗談を言いつつも「子供はみんな大好き。みんな元気があって、パワーをもらった。良い時間を過ごせました」と。参加した選手たちもありきたりの言葉ですが・・・またここにひとつ、勇気と元気を貰ったようです。


さて、トップチームの選手・スタッフは、13時過ぎに大阪へ向けて出発しました。試合前日ということもあり、コミュニケーションを重視したミニゲームでメニューは終了しました。
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先日のイベントに参加してくれたのは苦しい難病にかかり、でもそれを乗り越えて笑顔を見せてくれた子供たち。レイソルも今苦しい状況です。でもどの子も苦境を乗り越えて、「ありがとう」「頑張れレイソル」の気持ち一杯で元気を、笑顔を見せに来てくれました。
ピッチで闘う選手たちも、小さな思いをたくさん預かってピッチに立っているということを忘れずに、全力で闘って欲しい。
きっと応えてくれるはず。そう願って、明日も万博で、あるいはご自宅で、ご声援よろしくお願いいたします。