2010年1月20日

土台作り

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担当:石本瑞奈

昨日から、晴天に加えて日中は暖かく、練習するにも見学するにも過ごしやすい日になっています。今日はグラウンドコートを途中で脱いでしまうくらい、暖かかったです。ただ、こんな日も明日くらいまでだそうで、その後はまた寒くなるとの予報でした。

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今日は二部練習の日で、午前は朝9時から1000mを6本、ひたすら走るだけのトレーニングでした。撮った写真を何枚か見てみると、みんな結構苦しそうな表情をしているなか(6000m走るわけですから当たり前なんですけど)、山崎選手の涼しげな顔が印象的でした。本人に聞いてみたところ、「そんなことありません。きつかったですよ。でも、苦しい時になんとかリラックスしようとして、こういう顔になったんだと思います」とのこと。苦しい中でも走り続けるために、自分なりの方法を考えていたのでした。

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午後はボールを使ったトレーニングが行われました。ゴールに見立てたコーンを使って、そこにワンタッチでボールを入れて、味方が受けられればゴールとみなす練習でした。
少ない人数で、狭いスペースなので、動き出しやサポートなどいろいろ考えなければボールは回せません。体だけではなく、頭もかなり使う練習です。2つに分かれたグループを、一方は井原ヘッドコーチが、もう一方は布部コーチが見て、全体をネルシーニョ監督が見守っていました。

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練習後、選手たちに話を聞いてみました。新加入の林選手は、「楽しかったですけれど、同時に頭も使いました。ただ、これまではポゼッションの練習がけっこう多かったので、メニューは違いましたけど、ついていけないということはありません」と、頼もしい言葉がでました。

工藤選手も、「自分は頭を使うことを無理に意識するというよりは、考えながら体が自然に動いてくれました。攻守の切り替えも含め、やっていて楽しくて、充実した練習になりました」と、こちらも頼もしい発言が。選手たちにとって、充実した練習になったようです。

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今年からレイソルのコーチに就任した布部コーチにも話を聞きました。
「チームの雰囲気が良くて、選手のまとまりがいいというのがここに来ての第一印象です。チーム始動の日の挨拶でお話しましたが、『選手がレベルアップできるように、全力を尽くして毎日取り組んでいきます』という思いでやっています。選手たちが気持ちよく、質の高い練習ができるように心がけています。」
この言葉通り、元気な声で選手たちにアドバイスを送っていました。

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練習の終わりに記者の取材を受けていた栗澤選手は、午前のトレーニングメニューである1000m×6について聞かれていました。「確かに走るのはきついけど、自分はこの時期にしっかりと土台を作っておきたい」と走りこみの大切さを話していました。
途中、W杯の中断があるとはいえ、一年間を通してサッカー選手には「走る」ということがついて回ります。ギリギリの争いになった時、ボールを奪うための、または失わないための最後の一歩を、相手ではなくレイソルの選手が踏み出せるように、この時期は体を作っていきます。

今はまだ、できるトレーニングが限られています。スタッフは選手たちのコンディションを確認しながら、ケガのないようにメニューを組んでいます。その中で、日々充実した練習ができている、そんな雰囲気があります。このままキャンプが終わってシーズンに入る時に、誰もケガ人がいなくて、監督がメンバー決定に頭を悩ませる、そんなシーンを想像しながら、それが現実になるように祈っています。

今日はアデバヨ選手の東京ヴェルディへのレンタル移籍のお知らせを出しました。去年の今頃は、当然のことながらまったく日本語が話せなくて、選手やスタッフとは英語でコミュニケーションを取っていました。でも街でバッタリ会うとニッコリ笑って挨拶してくれたアデバヨ選手でした。シーズンも深まる頃にはかなり日本語が上達して、選手にはしきりに日本語で話しかけていました。「ナンデモチャレンジネ!」と言いながら、クールダウンの時に山崎選手にしきりに話しかけていたのを覚えています。まだ19歳。母国とは何もかも違うだろう日本でこれからも頑張るアデバヨ選手。いつか公式戦に出場する日を楽しみにしています。

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